製薬会社の研究職として働く薬剤師｜創薬の夢を追う、専門性の頂点

自らの科学的な探求心と知識を、新しい医薬品の創出、すなわち「創薬」に直接活かしたい。そうした強い想いを抱く薬剤師にとって、製薬会社の「研究職」は、その夢を実現するための、キャリアの頂点ともいえる舞台です。この記事では、未来の医療をその手で創り出す、製薬会社の研究職の仕事と、その狭き門を突破するための道筋について解説いたします。

創薬の最前線、「研究職」の仕事内容

製薬会社の研究職の仕事は、新しい薬が誕生するまでの、長く、そして緻密なプロセスを担います。その領域は多岐にわたります。新しい薬の種となる化合物を探索する「創薬研究」、候補化合物の有効性や安全性を動物や細胞を用いて評価する「薬理・安全性研究」、そして、薬が体内で最も効果的に作用するよう、錠剤や注射剤といった形へと仕上げていく「製剤研究」などがあります。特に製剤研究は、薬物動態や物理化学の知識が求められ、薬剤師としての専門性が大いに活かされる分野です。

科学の探求を仕事にする魅力とやりがい

この仕事の最も大きなやりがいは、人類がまだ克服できていない病気に対して、科学の力で挑み、新しい治療法を生み出すという、壮大な目標に貢献できる点にあります。自らが携わった研究が、一つの薬として結実し、世界中の患者様を救う未来を想像することは、何物にも代えがたいモチベーションとなるでしょう。最先端の研究設備と、世界中から集まる優秀な科学者たちに囲まれた環境で、知的好奇心を満たし続けられることも、大きな魅力です。

求められる高度な学術的背景

創薬という、極めて専門性の高い分野で活躍するためには、高いレベルの学術的な背景が不可欠となります。多くの場合、大学院の修士課程を修了していることが応募の最低条件となり、特に基礎研究に近い分野では、博士課程を修了し、博士号（PhD）を取得していることが求められます。6年制薬学部を卒業しただけでは、研究職として採用されることは非常に難しいのが現実です。大学の研究室などで、特定の分野において、いかに深い研究実績を積んできたかが厳しく問われます。

狭き門である研究職への転職の課題

研究職は、薬剤師が目指せるキャリアの中でも、最も人気が高く、競争が激しい「狭き門」の一つです。求人数が限られていることに加え、企業側も、自社の研究開発プロジェクトに合致する、極めて専門的なスキルを持つ人材をピンポイントで探しています。そのため、採用活動は一般には公開されず、特定の大学の研究室や、学会などを通じて、非公開で進められることがほとんどです。

専門性の頂点を目指すためのキャリア戦略

この専門性の頂点を目指すためには、綿密なキャリア戦略が不可欠です。その最良のパートナーとなるのが、製薬業界の研究開発分野に精通した、専門の転職エージェントです。転職エージェントは、一般には出回らない非公開求人の情報を保有しているだけでなく、各企業がどのような研究分野に力を入れ、どのような人材を求めているかを熟知しています。皆様の研究実績を、企業のニーズと結びつけ、この狭き門を突破するための最適な道筋を示してくれます。創薬という夢を実現するために、まずは一度、専門家にご相談してみてはいかがでしょうか。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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