薬剤師の転職面接、ネクタイピンはつけるべき?好印象を与える選び方と付け方
転職活動の面接に臨む際のスーツスタイル。その中で、唯一と言っていいほど、応募者がご自身の個性をさりげなく表現できるアクセサリーが「ネクタイピン」です。Vゾーンの印象をすっきりと引き締め、実用性も兼ね備えたアイテムですが、その一方で、「面接というフォーマルな場で、アクセサリーを付けても良いのだろうか」「かえって華美な印象や、生意気な印象を与えてしまわないだろうか」と、その使用に迷いや不安を感じる方も少なくないでしょう。この記事では、面接におけるネクタイピンの役割と、薬剤師として求められる「清潔感」と「誠実さ」を演出するための、正しい選び方と付け方のマナーについて詳しく解説いたします。
面接でネクタイピンは「必須ではない」が「プラス評価」にも
まず、ネクタイピンの位置づけについてです。結論から申し上げますと、面接において、ネクタイピンの着用は「必須」ではありません。ネクタイピンを付けていないからといって、ビジネスマナー違反と見なされたり、評価が下がったりすることは、まずありませんのでご安心ください。
しかし、TPOに合ったものを、正しい方法で着用することができれば、ご自身の評価をさらに高める、有効なアクセサリーとなり得ます。ネクタイピンを付けることで、ネクタイが乱れるのを防ぎ、お辞儀をした際や、資料に目を通す際に、常にきちんとした清潔な印象を保つことができます。また、スーツスタイルのVゾーンに上品なアクセントが加わり、より洗練された、身だしなみへの意識が高い社会人であるという印象を与えることも可能です。
面接にふさわしい、ネクタイピンの選び方
面接でネクタイピンを使用する場合、その選び方には細心の注意が必要です。失敗しないための絶対のルールは、「シンプル・イズ・ベスト」を徹底することです。デザインは、装飾が一切ない、直線的でプレーンなものが最も無難です。色は、どのような色のスーツやネクタイにも調和し、誠実で知的な印象を与える「シルバー」を選びましょう。ゴールドや、その他のカラフルな色は、華美で派手な印象を与えるため、面接の場では避けるべきです。また、光沢が強すぎるピカピカのものよりも、少し光沢を抑えたマットな質感のものを選ぶと、より上品で落ち着いた雰囲気を演出できます。ブランドロゴが大きく入っているものや、チェーンが付いているもの、宝石や奇抜なモチーフがついているデザインは、自己主張が強すぎ、TPOをわきまえていないと判断されるため、厳禁です。
意外と知らない、ネクタイピンの正しい「付け方(位置)」
ネクタイピンは、その「付け方(位置)」も、見た目の印象を大きく左右します。高すぎても低すぎても、バランスが悪く見えてしまいます。最も美しく見える高さの位置は、スーツのジャケットの第一ボタンを留めた際に、その「少し上」あたりです。ワイシャツの上から4番目と5番目のボタンの間、というのが一般的な目安となります。
付け方としては、ネクタイの大剣(太い方)と小剣(細い方)をそろえ、その内側にあるワイシャツも一緒に、クリップで挟んで留めます。これにより、ネクタイピンが本来持つ、ネクタイを固定するという機能が果たされます。そして、地面と水平になるように、まっすぐに装着することを心がけましょう。
指先への配慮が、薬剤師としての信頼を物語る
薬剤師の仕事は、薬の分量や用法・用量といった、細部への極めて正確な注意力が、患者様の安全に直結します。ネクタイピンの選び方や付け方といった、細やかな身だしなみにまで気を配れる姿勢は、その人が仕事においても、細部まで手を抜かない、丁寧で信頼できる人物であることを、無言のうちに物語っているのです。清潔で、きちんと整えられたVゾーンは、患者様に安心感を与えるための、プロフェッショナルとしての意識の表れと見なされます。
細やかなマナーも、専門家の視点で万全に
ネクタイピンは、必須ではないものの、正しく使えばあなたの印象を格上げしてくれる、有効なアイテムとなり得ます。しかし、どのようなデザインが適切で、どの位置に付けるのが最も洗練されて見えるかなど、そのさじ加減は意外と難しいものです。そのような時は、転職の専門家であるキャリアアドバイザーにご相談ください。模擬面接などを通じて、「その付け方だと、少し位置が高いですね」といった、ご自身では気づきにくい点を客観的に指摘し、あなたの身だしなみを完璧に仕上げるお手伝いをいたします。