2025.10.07

薬剤師の転職面接、「録音は禁止」と言われたら？正しいマナーと対処法

kusuri0530

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

転職活動の面接における一言一句を後から正確に振り返りたい、あるいは、万が一のトラブルに備えたいという思いから、「面接の会話を録音したい」と考える応募者の方がいらっしゃるかもしれません。しかし、多くの企業では、面接のやり取りを録音することは、明確に、あるいは暗黙のうちに「禁止」されています。この記事では、面接における録音がなぜ禁止されるのか、その背景を理解し、薬剤師として求められる、コンプライアンスを遵守した誠実な対応について詳しく解説いたします。

Contents

なぜ、多くの企業が面接の録音を「禁止」するのか
応募者による「無断録音」は絶対にしない
もし、企業から「録音はご遠慮ください」と言われたら
録音に頼らずに、面接内容を記録・振り返る方法
最も安全で、最も効果的な「客観的な振り返り」とは

なぜ、多くの企業が面接の録音を「禁止」するのか

まず、なぜ企業側が応募者による面接の録音を禁止するのか、その理由を正しく理解しておくことが大切です。最も大きな理由は、「情報漏洩のリスク」を防ぐためです。面接の中では、まだ公になっていない今後の事業計画や、社内の人事情報といった、企業の機密情報に触れることが稀にあります。それらの情報が録音され、意図せず外部に流出してしまう事態を、企業は警戒しています。

また、録音されていると意識することで、面接官が萎縮してしまい、本来であれば話せるはずの本音での対話ができなくなる、という側面もあります。結果として、応募者であるあなたにとっても、企業のリアルな情報を引き出す機会が失われてしまうのです。そして何よりも、相手に許可なく録音しようとする姿勢は、これから信頼関係を築こうとする相手に対する、不誠実な行為であると見なされてしまいます。

応募者による「無断録音」は絶対にしない

たとえ、企業側から明確に「録音は禁止です」と言われていなかったとしても、相手に無断で面接の会話を録音する行為は、ビジネスマナーとして、そして人としての倫理観として、決して許されるものではありません。もし、スマートフォンを操作するなどの仕草から、録音していることが発覚した場合、その時点で「不誠実な人物」というレッテルを貼られ、不採用となることは確実です。特に、患者様の個人情報など、高いレベルの守秘義務を負う薬剤師という職業において、このような行為は、ご自身のキャリアそのものを危うくしかねない、極めてリスクの高いものであると、強く認識してください。

もし、企業から「録音はご遠慮ください」と言われたら

もし、あなたが「録音をしても良いですか」と尋ねたり、あるいは録音していると誤解されたりして、面接官から「録音はご遠慮ください」と、その場で禁止された場合は、どのように対応すべきでしょうか。その際は、決して不満そうな顔をしたり、理由を問い詰めたりせず、「大変失礼いたしました。承知いたしました」と、素直にその指示に従い、丁重にお詫びしましょう。企業のルールを尊重するその謙虚な姿勢が、あなたの協調性を示すことにも繋がります。

録音に頼らずに、面接内容を記録・振り返る方法

面接内容を正確に振り返りたい、というあなたの前向きな目的は、録音という手段に頼らなくても、よりスマートで、かつ効果的な方法で達成することが可能です。最も推奨されるのは、面接の冒頭で、「勉強させていただきたく存じますので、メモを取らせていただいてもよろしいでしょうか」と許可を得た上で、要点を手書きで「メモする」ことです。この姿勢は、あなたの熱意として、むしろ高く評価されます。

そして、さらに効果的なのが、面接が終わった直後、記憶が新しいうちに、質問されたこと、ご自身が答えたこと、面接官の反応、そしてご自身が感じたことなどを、できる限り詳細にノートに「書き出す」ことです。この作業が、録音を後から聞き返す以上に、あなたの課題点を浮き彫りにし、次への具体的な改善へと繋がります。

最も安全で、最も効果的な「客観的な振り返り」とは

面接の録音は、多くの企業が「禁止」している、リスクの高い行為です。あなたが本当に求めているのが、「面接を客観的に振り返り、次に活かしたい」ということであれば、転職エージェントの活用が、その最も安全で、かつ効果的な解決策となります。

転職エージェントに依頼すれば、あなたの許可のもとで、プロのキャリアアドバイザーとの模擬面接の様子を録画することが可能です。そして、その録画映像を一緒に見ながら、「ここの話し方の癖は、このように改善しましょう」「このエピソードは、もっと自信を持って話した方が良いですね」といった、客観的で、かつ専門的なフィードバックを受けることができます。あなたは、リスクを冒すことなく、ご自身の面接スキルを、合法的かつ最も効果的な方法で、確実に向上させることができるのです。

薬剤師の転職活動や面接対策におすすめ