薬剤師の転職面接、ワックスはつけるべき?清潔感を伝える髪のスタイリング術
転職活動の面接における身だしなみとして、髪型が第一印象を大きく左右することは多くの方がご存知かと存じます。しかし、その髪型を整えるための「ワックス」の使用について、「そもそも面接で使っても良いのだろうか」「どのくらい付ければ、やりすぎにならないだろうか」と、その適切な使い方やさじ加減に悩む男性応募者の方は少なくありません。何もつけずにボサボサな髪で臨むのは問題外ですが、かといって、つけすぎて不自然なスタイルになるのも避けたいところです。この記事では、面接におけるワックスの正しい位置づけと、薬剤師として求められる「清潔感」と「誠実さ」を演出するための、適切な選び方と使い方、そしてスタイリングのコツについて詳しく解説いたします。
結論:面接でのワックスは「清潔感を出すため」に使う
まず、面接でワックスを使用することの是非について、結論から申し上げます。面接でワックスを使用することは、全く問題ありません。むしろ、髪をまとめ、清潔感を出すためには、「適度な使用」が強く推奨されます。
ここで最も重要なのは、ワックスを使用する「目的」です。面接におけるスタイリングは、ご自身の個性を表現したり、おしゃれをしたりするためではありません。あくまでも、髪の広がりや寝ぐせ、まとまりのない毛先などを抑え、髪型をきちんと整えるという、「身だしなみ」の一環であると心得ましょう。この目的意識を持つことが、適切なスタイリングへの第一歩です。
面接にふさわしい、ワックスの選び方
面接で使用するワックスを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。まず、ワックスの種類については、髪に過度なツヤを出さず、自然な仕上がりになる「マットタイプ」や「ファイバータイプ」が最も推奨されます。ジェルやグリースといった、濡れたような質感になる「ウェットタイプ」のものは、華美な印象や、人によっては不潔な印象を与えてしまう可能性があるため、避けるのが無難です。
セット力についても、髪をガチガチに固めてしまうようなハードタイプのものよりは、自然な毛流れを作ることができる、中程度のセット力のものを選ぶと良いでしょう。そして、最も重要なのが「香り」です。香水の強い匂いがマナー違反とされるのと同様に、香りの強いワックスも面接の場にはふさわしくありません。必ず「無香料」のものを選ぶようにしてください。
好印象を与える、ワックスの正しい使い方とスタイリング
好印象を与えるためには、ワックスの付け方にも技術が求められます。まず、使用する量は、ごく少量(小豆一粒大程度)を手に取り、手のひらから指の間まで、透明になるまで薄く、そして均一に伸ばします。そして、髪の表面にべったりと付けるのではなく、髪の内側から、根元を軽く立ち上げるようなイメージで、空気を含ませながら全体になじませていきます。
目指すべきは、「作り込んだ」スタイルではなく、「手入れの行き届いた、自然で清潔感のある」スタイルです。前髪は上げておでこを出すか、あるいは斜めに流して眉毛がはっきりと見えるようにし、表情を明るく見せましょう。サイドの髪は膨らませず、耳周りにかからないようにすっきりと抑え、襟足も清潔に整えることが、誠実な印象に繋がります。
面接では絶対に避けるべきNGなスタイリング
一方で、同じワックスを使ったスタイリングでも、面接の場には明らかに不適切とされるスタイルも存在します。例えば、毛先をツンツンに立てすぎた攻撃的なスタイルや、ジェルなどでテカテカ、あるいはウェットにしすぎた華美なスタイルは避けましょう。過度な束感を出しておしゃれさを強調するのも、ビジネスの場にはふさわしくありません。
髪型の清潔感が、薬剤師としての信頼を物語る
薬剤師は、患者様や他の医療スタッフから、安心感と信頼感を与えなければならない専門職です。清潔に整えられた髪型は、その人の衛生観念の高さや、自己管理能力、そして仕事に対する丁寧な姿勢を、言葉を使わずに伝えるメッセージとなります。面接官は、あなたの髪型という一つの要素から、あなたが薬剤師としての高いプロ意識を持っているかどうかを、見極めようとしているのです。
客観的な視点で、あなたの身だしなみを磨く
ワックスの選び方や使い方一つにも、あなたの社会人としての常識や、TPOをわきまえる能力は表れます。どの程度のスタイリングが「清潔感がある」と評価され、どこからが「やりすぎ」と見なされるのか、そのさじ加減をご自身一人で客観的に判断するのは、難しいものです。そのような時は、転職の専門家であるキャリアアドバイザーにご相談ください。模擬面接などを通じて、あなたの髪型や身だしなみ全般について、プロの視点から客観的なアドバイスをし、あなたの魅力を最大限に引き出すお手伝いをいたします。