薬剤師の履歴書、英検3級は書いても良い?判断基準と書き方を解説
履歴書の資格欄を記入する際、「学生時代に取得した英検3級を持っているけれど、これは書いても良いのだろうか」と、その扱いに迷った経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。英語力の指標として広く認知されている実用英語技能検定(英検)ですが、どの級から履歴書に書くべきかについては、一般的な目安が存在します。この記事では、薬剤師の転職活動において、英検3級を履歴書に記載すべきかどうかの判断基準と、書く場合の注意点について詳しく解説します。
履歴書に書く英検の一般的な目安は「2級」から
まず、一般的な転職活動において、英語力をアピールできる資格として評価されやすいのは「英検2級」以上であると認識しておくことが重要です。英検2級は高校卒業程度の英語レベルとされており、社会生活を送る上で必要となる基本的な英語力、すなわち読む・聞く・話す・書くの4技能が備わっていることの証明と見なされます。
一方で、英検3級は中学卒業程度のレベルと位置づけられています。そのため、ビジネスシーンで実用的な英語スキルがあると判断されることは稀で、英語力を強みとしてアピールする目的で記載しても、採用担当者からプラスの評価を得ることは難しいのが実情です。
英検3級を記載することのメリットとデメリット
英検3級を履歴書に書くことには、メリットとデメリットの両側面があります。メリットとしては、他に記載できる資格が少ない場合に、資格欄の空白を埋められる点が挙げられます。また、中学レベルの英語の基礎が身についていることの証明や、資格取得への意欲を示すことには繋がるかもしれません。
しかし、デメリットの方が大きい可能性も考慮しなければなりません。アピールするつもりが、かえって「あなたの英語力はこのレベルです」と低いスキルレベルを強調してしまう結果になりかねません。特に、少しでも英語力が求められる可能性がある製薬企業や研究職などに応募する場合、求められるレベルとのギャップが大きく、マイナスの印象を与えてしまうリスクもあります。
薬剤師の転職で書くべきかの判断基準
上記のメリット・デメリットを踏まえると、薬剤師の専門性をアピールすることが主目的となる転職活動においては、アピールになりにくい英検3級をあえて記載する必要性は低く、基本的には「書かない方が無難」と言えるでしょう。
例外的に記載を検討しても良いケースとしては、他に記載する資格が本当に何もなく、資格欄が空欄になってしまう場合です。また、自己PR欄などで「現在、上位級である2級の取得に向けて学習中です」といった補足ができるのであれば、単なる資格の証明ではなく、あなたの学習意欲や向上心を示す材料として活用できる可能性はあります。
もし記載する場合の正しい書き方
もし、ご自身の判断で英検3級を記載すると決めた場合は、他の資格と同様に、正式名称を用いて正しく記入するのがマナーです。英検の正式名称は「実用英語技能検定」であり、資格のステータスは「取得」ではなく「合格」と書きます。
記入例は以下の通りです。
「令和〇年〇月 実用英語技能検定 3級 合格」
最終的には、ご自身のキャリア全体と応募先が求める人物像を総合的に判断し、履歴書に記載する情報を取捨選択することが、効果的な自己アピールに繋がります。