薬剤師の転職で評価される履歴書の学歴欄、正しい書き方を徹底解説
履歴書を作成する上で、基本情報に続いて記入することになる「学歴」の欄。自分自身の経歴であるため、簡単に書けると思いがちですが、ここには社会人としての基本マナーや丁寧さが表れます。特に、専門職である薬剤師にとって、学歴はご自身の専門知識の基礎を証明する重要な情報です。この記事では、採用担当者に信頼感と好印象を与える、履歴書の学歴欄の正しい書き方を、基本ルールから少し特殊なケースまで詳しく解説します。
学歴はいつから書く?基本のルール
まず、学歴をいつの時点から書き始めるかですが、義務教育の終了時点である「中学校卒業」から記載するのが一般的です。高等学校卒業からでも間違いではありませんが、中学校卒業から書いておくと、より丁寧な印象を与えることができます。小学校から記載する必要はありません。
年号については、履歴書全体で「西暦」か「和暦」のどちらかに必ず統一してください。学歴欄は和暦、職歴欄は西暦といった混在は避けましょう。そして最も重要なのが、学校名はすべて正式名称で記載することです。「〇〇高校」のような略称ではなく、「学校法人〇〇学園 〇〇高等学校」のように、省略せずに正確に記入します。これは、学部や学科名についても同様です。
薬剤師ならではの学歴欄のポイント
薬剤師の学歴で最も重要なのは、薬学教育を受けた大学の経歴です。「〇〇大学 薬学部 薬学科 卒業」というように、大学名だけでなく、学部・学科名まで正確に記載することが、あなたの専門性を証明する上で不可欠です。6年制課程を卒業した場合は、「薬学科(6年制)」と補足すると、採用担当者にとってより親切で分かりやすい表記となります。
大学院を修了している場合は、「〇〇大学大学院 薬学研究科 博士課程前期 修了」のように記載します。この際、卒業ではなく「修了」という言葉を使うのが正しいマナーですので、覚えておきましょう。
浪人・留年・休学などがあった場合の書き方
高校卒業と大学入学の間に空白期間がある、いわゆる「浪人」の経歴について、その理由を履歴書に記載する必要は一切ありません。入学と卒業の事実と年月を正確に記せばそれで十分です。留年した場合も同様で、卒業年がずれていても、その理由をわざわざ書く必要はありません。
もし病気や留学などの理由で休学した期間がある場合は、その事実と理由を簡潔に記載するのが一般的です。「〇〇大学 薬学部 休学(語学留学のため1年間)」のように、ポジティブな理由であれば、むしろあなたのアピールポイントにもなり得ます。
学歴詐称は絶対にしてはいけない
自分を良く見せたいという気持ちから、事実と異なる学歴を記載する「学歴詐称」は、発覚した際に非常に大きな問題となります。採用の過程で卒業証明書の提出を求められることも多く、嘘は必ず明らかになります。その結果、内定が取り消されたり、もし入社後であっても懲戒解雇の対象となったりする重大な行為です。人の命と健康に深く関わる薬剤師という職業には、何よりも高い倫理観と誠実さが求められます。必ず、正確な情報を記載するようにしてください。