薬剤師の履歴書、「希望勤務期間」はどう書く?雇用形態別の書き方と注意点
履歴書のフォーマットによっては、「本人希望記入欄」の中やその近くに「希望勤務期間」を記載する欄が設けられていることがあります。正社員から契約社員、パートタイマーまで、多様な働き方が存在する薬剤師の求人において、この欄の書き方は、応募者と採用側の間の認識のずれを防ぐ上で、意外と重要な役割を果たします。この記事では、希望する雇用形態に合わせた、履歴書の希望勤務期間の正しい書き方と、その際の注意点について詳しく解説します。
正社員(無期雇用)を希望する場合の書き方
正社員の求人に応募する場合、企業側は基本的に長期的な勤務を前提として人材を探しています。そのため、この欄にはシンプルに「長期」と記載するのが最も一般的で、かつ適切な表現です。具体的な年数、例えば「5年以上」などと書く必要はありません。長期的にその企業に貢献したいという意欲が伝われば十分です。
また、「貴社(貴院・貴局)の規定に従います」と記載することも可能です。この表現は、勤務期間に関して特に強い要望はなく、企業のルールの中で柔軟に働く意思があることを示すことができます。
契約社員・派遣社員(有期雇用)を希望する場合
契約社員や派遣社員の求人では、募集要項の中に「1年契約(更新の可能性あり)」や「即日〜6ヶ月間の期間限定」というように、勤務期間が具体的に明記されていることがほとんどです。このような場合は、募集内容を正しく理解していることを示すためにも、その期間を記載するのが基本となります。
「募集要項に記載の期間に準じます」と書くのが、簡潔で分かりやすいでしょう。もし、契約更新を視野に入れて長く働きたいと考えている場合は、「1年間(契約更新を希望いたします)」のように、長期的な就業意欲を書き添えることで、採用担当者に前向きな姿勢をアピールすることができます。
パート・アルバイスを希望する場合
パート・アルバイトとして働くことを希望する場合も、まずは募集要項で勤務期間に関する指定があるかを確認します。「長期勤務できる方歓迎」と記載があれば「長期」と書き、「3ヶ月間の短期スタッフ募集」といった記載であれば、その期間を明記します。
もし、ご自身のライフプランの都合で、勤務できる期間が「来年の3月末まで」などと決まっている場合は、その旨を正直に記載することが、採用後のミスマッチやトラブルを防ぐために非常に重要です。採用担当者にとっても、事前に応募者の状況を把握できる正直な申告は、信頼に繋がります。
希望勤務期間を記載する際の注意点
希望勤務期間を記載する際は、まず第一に、企業の募集内容とご自身の希望が大きくかけ離れていないかを確認することが大切です。企業が長期勤務者を募集しているにもかかわらず、「短期希望」と書いてしまっては、書類選考の段階で不採用となる可能性が高まります。また、「できれば長期」「当面の間」といった曖昧な表現は避け、「長期」あるいは具体的な期間を明確に記載しましょう。欄が設けられている場合は、空欄のまま提出するのではなく、必ずご自身の意思を記入するのがマナーです。