薬剤師の履歴書、クラブ活動の経験を効果的にアピールする書き方
履歴書を作成する際、学生時代のクラブ活動や部活動の経験をどのように記載すれば良いか、特に社会人経験を積んだ後では「今さら書いても良いのだろうか」と、その扱いに迷うことがあるかもしれません。しかし、クラブ活動の経験は、書き方次第であなたの継続力や協調性といった人柄、そしてポテンシャルを伝えるための貴重な材料となり得ます。この記事では、薬剤師の転職活動において、クラブ活動の経験を効果的にアピールするための書き方を解説します。
履歴書にクラブ活動の経験は書くべきか
クラブ活動の経験を履歴書に記載すべきかどうかは、あなたのキャリアステージによって判断が異なります。薬学生の新卒での就職活動や、社会人経験の浅い第二新卒の転職活動においては、クラブ活動の経験は積極的に記載すべきです。実務経験が少ない中で、目標達成意欲や継続力、チームワークといった、仕事の基礎となるヒューマンスキルをアピールするための絶好の材料となります。
一方、すでに薬剤師として豊富な職務経歴を持つ方の場合は、必ずしも記載する必要はありません。しかし、あなたの人柄を伝える補足情報としては有効です。例えば、自己PRでアピールしたいご自身の強み(リーダーシップや粘り強さなど)を、クラブ活動のエピソードで裏付けるといった活用ができます。
どこに、どのように書くのが効果的か
クラブ活動の経験を履歴書に記載する場合、主に「趣味・特技」欄か「自己PR」欄を活用します。「趣味・特技」の欄では、「趣味:バスケットボール(大学時代は薬学部のキャプテンを務めていました)」というように、簡潔に触れることで、面接での会話のきっかけを作ることができます。
最も効果的にアピールできるのは「自己PR」欄です。ここでは、単に活動内容を記すだけでなく、その経験を通じて何を学び、どのようなスキルを身につけ、それを薬剤師の仕事にどう活かしていきたいのかを、具体的なストーリーとして記述することが重要です。
薬剤師の仕事に繋がるアピールの切り口
クラブ活動の経験と、薬剤師に求められる資質を結びつけてアピールすることが、採用担当者の納得感を引き出す鍵となります。例えば、団体競技や吹奏楽といったチームでの活動経験は、病院や薬局でのチーム医療における「協調性」や「コミュニケーション能力」の素養としてアピールできます。
また、数年間にわたって一つの活動を続けたという事実は、地道な努力を厭わない「継続力」や「忍耐力」の証明となり、日々の正確性が求められる薬剤師業務への適性を示すことができます。部長やキャプテンといった役職経験は、将来の管理薬剤師候補としての「リーダーシップ」や「責任感」をアピールする強力な材料になるでしょう。
自己PR欄での具体的な書き方と例文
自己PR欄でクラブ活動の経験を語る際は、どのような目標に対し、あなたがどう考え、行動し、その結果何を得たのかを明確に伝えましょう。
「学生時代は薬学部のバスケットボール部に所属し、6年間活動を続けました。チームの目標達成のため、主将としてメンバー一人ひとりの意見に耳を傾け、練習メニューの改善に取り組みました。この経験から、目標達成のためにチーム全体の意見をまとめ、粘り強く課題解決に取り組む協調性とリーダーシップを学びました。この強みを活かし、貴院のチーム医療において、医師や看護師など多職種の方々と円滑なコミュニケーションを図り、患者様にとって最適な薬物治療に貢献したいと考えております。」