薬剤師の履歴書、句読点の正しい使い方|「。」は必要?不要?
履歴書を作成する際、文章の区切りに用いる「、」(読点)や、文末に付ける「。」(句点)といった句読点の使い方で、迷った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。普段、私たちは何気なく句読点を使っていますが、履歴書という公的なビジネス文書においては、その使い方にも一定のルールとマナーが存在します。この記事では、採用担当者にとって読みやすく、丁寧な印象を与える、履歴書における句読点の正しい使い方と注意点を詳しく解説します。
履歴書における句読点の基本的な考え方
履歴書における句読点の使い分けは、その項目が「文章で説明する欄」なのか、それとも「事実を箇条書きのように記載する欄」なのかによって判断するのが基本です。自己PRや志望動機のように、ご自身の考えや経験を文章で伝える項目では、読みやすさを高めるために読点「、」を用い、文末には必ず句点「。」を付けます。一方で、学歴や職歴、資格のように、事実を簡潔に記載する項目では、原則として文末の句点「。」は不要です。
【項目別】句読点の具体的な使い方
学歴・職歴欄
この欄は、入学・卒業や入社・退社といった事実を時系列で記載する項目です。「〇〇大学 薬学部 卒業」や「株式会社〇〇薬局 入社」のように、それぞれの行の最後には句点「。」を付けずに体言止めで終えるのが一般的です。ただし、業務内容などを補足する文章を書き加える場合は、その文章の末尾には句点を付けます。(例:「調剤業務、服薬指導、薬歴管理に従事しました。」)
免許・資格欄
学歴・職歴欄と同様に、保有している資格の事実を羅列する項目ですので、「薬剤師免許 取得」や「普通自動車第一種運転免許 取得」のように、文末に句点「。」は付けません。
自己PR・志望動機・趣味・特技欄
これらの欄は、ご自身の強みや熱意、人柄などを「文章」で表現する項目です。したがって、文章の終わりには必ず句点「。」を付けて、文章が完結していることを明確に示します。文章が長くなる場合は、読点「、」を適切な位置で使うことで、採用担当者が内容をスムーズに理解できるよう配慮しましょう。
箇条書きや体言止めを用いる場合の注意点
自己PR欄などで、ご自身のスキルや経験を箇条書きで分かりやすく示す手法は有効です。箇条書きを用いる場合、各項目の最後に句点「。」を付けるか付けないかは、どちらでも間違いではありませんが、履歴書全体でどちらかのスタイルに統一することが重要です。一般的には、句点を付けない方が、すっきりと簡潔な印象になります。また、体言止め(名詞で文章を終える表現)を用いる場合も、文末に句点は不要です。
句読点の使い方があなたの印象を左右する
正しい句読点の使用は、読みやすい文章を作成する上で不可欠な要素であり、あなたの基本的な国語力や、丁寧な書類作成能力の証明となります。句読点の使い方が不適切であったり、句点が必要な箇所に抜けていたりすると、文章が読みにくくなるだけでなく、「注意力が不足している」「ビジネスマナーへの意識が低い」といった、マイナスの印象を与えかねません。小さな記号ですが、その使い方があなたの評価を左右することもあると意識し、提出前には必ず見直しを行いましょう。