薬剤師の転職、送付状は手書きでも良い?正しい書き方とマナー
応募書類を郵送する際に、履歴書や職務経歴書に添える「送付状(添え状)」。近年ではパソコンで作成するのが一般的となっていますが、「手書きの方が心がこもっていて、熱意が伝わるのではないか」「パソコン操作が苦手なので、手書きで作成したい」と考える方もいらっしゃるでしょう。この記事では、薬剤師の転職活動において、送付状を手書きで作成することが適切なのか、そして手書きする場合の正しいマナーや注意点について詳しく解説します。
送付状は手書きとパソコン作成、どちらが適切か
まず結論として、送付状は手書きでもパソコン作成でも、どちらが明確に正しいということはありません。しかし、現代のビジネスシーンにおいては、読みやすく、体裁の整った「パソコン作成」が主流であり、一般的に推奨されています。パソコンで作成された書類は、ビジネス文書作成の基本的なPCスキルがあることの証明にも繋がります。
一方で、丁寧に書かれた手書きの文字からは、応募者の人柄や温かみ、真摯な姿勢が伝わると評価する採用担当者もいます。どちらの作成方法を選ぶか迷った際は、他の応募書類(履歴書・職務経歴書)の作成方法に合わせるのが基本です。例えば、履歴書をパソコンで作成したのであれば、送付状もパソコンで作成し、書類全体の体裁を統一するのが望ましいでしょう。
手書きで送付状を作成する場合の準備
手書きで送付状を作成すると決めた場合は、まず適切な用紙と筆記用具を準備することから始めます。用紙は、他の応募書類と同じ「A4サイズ」で、色は白無地のシンプルな便箋を選びます。罫線はあってもなくても構いませんが、罫線がある方がまっすぐに整った文章を書きやすくなります。
筆記用具は、黒色の油性またはゲルインクのボールペンを使用してください。消せるボールペンや鉛筆、シャープペンシルは、改ざんの可能性があるため公的な書類には絶対に使用してはいけません。ペンの太さは0.5mmから0.7mm程度のものが、文字が潰れず、かつ読みやすいためおすすめです。
手書きのレイアウトと書き方の注意点
送付状のレイアウトは、パソコン作成の場合と同じ構成(日付、宛名、差出人、件名、本文など)で作成します。履歴書などが横書きであるため、送付状も「横書き」で作成すると、全体の統一感が取れ、読む側もスムーズに確認できます。
手書きで作成する上で最も重要なのは、誤字脱字をしないことです。もし一文字でも書き間違えてしまった場合は、修正テープや二重線で訂正するのではなく、必ず新しい用紙に一から書き直してください。この手間を惜しまない丁寧な姿勢が、あなたの評価に繋がります。字の上手い下手よりも、一文字一文字、心を込めて丁寧に、誰にでも読める楷書で書くことを心がけましょう。
失敗を防ぐための下準備
ボールペンでの一発書きに自信がない場合は、まず別の紙に下書きをして、全体のレイアウトや文章のバランスを確認してから清書に取り掛かることをお勧めします。また、鉛筆でごく薄く下書きをし、その上をボールペンでなぞった後、インクが完全に乾いてから丁寧に消しゴムで消すという方法もあります。ただし、この方法は紙が汚れたり、筆圧で跡が残ったりするリスクもあるため、細心の注意を払って行う必要があります。どちらの作成方法を選ぶにせよ、最も大切なのは、採用担当者への敬意と配慮を込めて、丁寧に仕上げることです。