薬剤師の履歴書、短期バイトの経験は書くべき?書き方の判断基準を解説
転職活動で履歴書を作成する際、学生時代に経験した数ヶ月の短期アルバイトや、離職期間中に単発で働いた経験など、「この短い経歴は職歴欄に書くべきだろうか」と、その扱いに悩むことはありませんか。様々な経験をアピールしたいという気持ちがある一方で、書き方次第では、キャリアの一貫性がないと判断されてしまう可能性も考えられます。この記事では、薬剤師の転職活動において、短期バイトの経験を履歴書に書くべきかどうかの判断基準と、書く場合の適切な書き方について詳しく解説します。
短期バイトの経験は、原則として記載不要
まず基本的な考え方として、履歴書の職歴欄は、応募者のこれまでのキャリアパスや専門性の高さを確認するための項目です。そのため、薬剤師としての専門業務とは直接関係のない、数週間から数ヶ月程度の短期アルバイトの経歴は、キャリアとして評価されにくいため、原則として記載する必要はありません。
むしろ、関連性の薄い短期バイト歴をいくつも羅列してしまうと、採用担当者に「飽きっぽい性格で、一つの場所で長く働けないのではないか」「キャリアプランに一貫性がない」といった、かえってネガティブな印象を与えてしまうリスクもあるため、注意が必要です。
短期バイトでも履歴書に記載した方が良いケース
原則として記載は不要ですが、状況によっては、短期バイトの経験が有効なアピール材料になるケースも存在します。
その代表例が、たとえ短期間であっても、調剤薬局やドラッグストアでの調剤補助や医薬品のピッキングといった、薬剤師業務に関連するアルバイトを経験した場合です。これは、あなたのスキルや仕事への意欲を示す上で、非常に有効な情報となります。
また、離職期間、いわゆるブランクが長くなってしまっている場合も、その間に社会との接点を持っていたことを示すために、短期バイトの経験を記載することが働く意欲のアピールに繋がります。この場合も、コミュニケーション能力など、薬剤師の業務にも通じる汎用的なスキルが身についた経験を選ぶのが望ましいでしょう。
短期バイトを職歴欄に書く場合の注意点
もし短期バイトの経歴を職歴欄に記載すると決めた場合は、正社員としての経歴と明確に区別がつくように、「株式会社〇〇 入社(アルバイトとして)」のように、雇用形態を必ず明記しましょう。在籍期間が短いため、「〇年〇月~〇年〇月 株式会社〇〇にてアルバイトとして勤務」と、一行で簡潔にまとめる書き方もあります。退職理由については、特に記載する必要はありません。
職歴欄に書くほどではないけれど、その経験を通じて得た学びを伝えたい、という場合は、「自己PR」欄で具体的なエピソードとして活用するのが効果的です。「短期のアルバイト経験で培った〇〇という能力は、貴社(貴院)の業務において△△という形で貢献できると考えております」というように、応募先での活躍に繋げて説明しましょう。