薬剤師の履歴書、「特になし」はNG?空欄を作らない正しい書き方
薬剤師の転職活動で履歴書を作成していると、「賞罰」や「本人希望記入欄」、「趣味・特技」の欄などを前に、「特に書くことがないけれど、どうすれば良いのだろう」と、手が止まってしまうことはありませんか。このような場合に、安易に「特になし」と書いてしまっては、あなたの入社意欲や人柄を伝える絶好の機会を失うだけでなく、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまう可能性さえあります。この記事では、履歴書の各項目で「特になし」を使うことのリスクと、空欄を作らずに好印象を与えるための正しい書き方を詳しく解説します。
なぜ「特になし」や空欄は避けるべきなのか
まず大前提として、履歴書の各項目は、原則としてすべて埋めるのが基本的なビジジネスマナーです。「特になし」という記述や空欄が目立つ履歴書は、採用担当者に「入社意欲が低いのではないか」「自己分析ができていないのかもしれない」「書類を最後まで丁寧に仕上げる注意力に欠ける」といった、ネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
また、空欄は単純な「書き忘れ」と判断されるリスクもあります。伝えるべき情報を伝えようとする姿勢が見られないと、コミュニケーション能力への懸念に繋がることも考えられます。あなたの真摯な姿勢を示すためにも、すべての欄に何らかの記述をすることを心がけましょう。
【項目別】「特になし」を使わずに好印象を与える書き方
では、具体的に書くことが思い浮かばない項目には、どのように対応すれば良いのでしょうか。
免許・資格欄
薬剤師免許以外に特筆すべき資格がないという方もいらっしゃるでしょう。その場合は、正直に「特になし」と記載しても構いません。しかし、もし現在、認定薬剤師や専門薬剤師などの資格取得に向けて勉強中であれば、「〇〇資格取得に向け勉強中です」と書くことで、あなたの向上心や主体性を強くアピールすることができます。
賞罰欄
ほとんどの方にとって、賞罰欄に記載すべき事項はないのが一般的です。その場合は、空欄にせず、「なし」と一言だけ記載してください。これで、あなたはこの項目を確認し、該当事項がないことを正式に示したことになります。
本人希望記入欄
この欄を「特になし」としたり、空欄にしたりするのは避けましょう。特に希望がない場合は、「貴社(貴院・貴局)規定に従います。」と記載するのが、最も丁寧で一般的なマナーです。この一文により、特定の条件に固執せず、企業のルールの中で柔軟に働く意思があることを示すことができます。
趣味・特技欄
この項目は、あなたの人柄や個性を伝えるための絶好のアピールスペースです。空欄にしてしまうのは非常にもったいないことです。「特になし」と書くのも、あなたの人物像が伝わらず、面接での会話のきっかけを失うことになります。読書や映画鑑賞、スポーツ、料理など、どんなことでも構いませんので、あなたらしさが伝わる内容を、具体的な補足とともに記載しましょう。
「特になし」が持つニュアンスを理解する
「特になし」という言葉は、「本来であれば記載すべきことがあるかもしれないが、自分には特にありません」という、やや消極的なニュアンスを含みます。そのため、自己PRや趣味・特技といった、あなた自身をアピールすべき項目で使うと、意欲がないと見なされてしまいます。一方で、「なし」は、賞罰のように「該当する事実が客観的に存在しない」ことを端的に示す言葉です。この微妙な違いを理解し、適切に使い分けることも、洗練された書類作成のポイントと言えるでしょう。履歴書のすべての項目は、あなたをアピールするための貴重な機会であると捉えることが大切です。