薬剤師の履歴書、在職中の「本人希望記入欄」の書き方

薬剤師の転職活動において、現在の職場に籍を置きながら次のキャリアを探されている方は少なくありません。その際、履歴書を作成する上で多くの方が悩むのが、最後の項目である「本人希望記入欄」の書き方です。特に、在職中であるという状況をどのように伝え、入社可能時期や連絡方法の希望をどう記せば良いのか、その表現は非常に重要です。この記事では、採用担当者に好印象を与え、円滑なコミュニケーションに繋げるための、在職中における本人希望記入欄の正しい書き方と注意点を詳しく解説します。

在職中であることを明確に伝える重要性

まず、あなたが現在も他の企業や医療法人に在籍しているという事実は、採用担当者にとって選考スケジュールを組み立てる上で非常に重要な情報です。この情報を本人希望記入欄で明確に伝えておくことで、採用担当者はあなたの入社可能時期を考慮しながら選考を進めることができます。また、現在の職務をきちんと全うしながら、次のキャリアを真剣に考えている、責任感のある人物であるというポジティブな印象を与えることにも繋がります。

入社可能時期の伝え方と具体的な書き方

在職中の場合、最も重要なのが「いつから入社できるのか」という目安を伝えることです。現在の職場の就業規則や、ご自身の業務の引き継ぎに必要な期間を考慮した上で、現実的な入社可能時期を記載しましょう。

書き方としては、まず「現在在職中ですが」と前置きをした上で、内定後のおおよその期間を示すのが一般的です。例えば、「現在在職中ですが、内定をいただきましたら、円滑に退職手続きを進め、1ヶ月から2ヶ月程度で入社可能です。」といった一文を記載します。これにより、あなたが現在の職場に対しても誠実に対応しようとしている姿勢が伝わります。

もし、すでに退職日が決まっている場合は、「現在在職中のため、引き継ぎの関係上、〇〇年〇月〇日以降の入社を希望いたします。」というように、具体的な日付を明記すると、採用担当者はより採用計画を立てやすくなります。

連絡に関する希望の伝え方

在職中に転職活動を行う上で、もう一つ配慮しておきたいのが、応募先からの連絡を受ける時間帯です。日中の勤務時間中に、応募先から個人の携帯電話に連絡があると、対応に困る場面も想定されます。そのような事態を避けるため、連絡を取りやすい時間帯や方法を、この欄で伝えておくのがスマートな対応です。

例えば、「現在在職中のため、日中の電話連絡が難しい場合がございます。誠に恐れ入りますが、ご連絡はメールにて、または平日の18時以降にお電話いただけますと幸いです。」といった一文を添えることで、あなたの状況への理解を促し、スムーズなコミュニケーションを実現できます。

特に希望がない場合の基本的な書き方

もし、入社可能時期や連絡方法について、特に伝えなければならない事項がない場合は、原則として「貴社規定に従います。」と記載するのが最も丁寧なマナーです。応募先が病院であれば「貴院規定に」、薬局であれば「貴局規定に」と、応募先に合わせて使い分けると、より配慮が伝わります。「特になし」と書いたり、空欄のまま提出したりするよりも、ビジネス文書としての体裁が整い、企業のルールの中で柔軟に働く意思があることを示すことができます。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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