応募書類に不備が!薬剤師の転職、正しい詫び状の書き方とマナー
薬剤師の転職活動において、心を込めて作成した履歴書や職務経歴書。提出した後に、「誤字脱字を見つけてしまった」「必要な書類を入れ忘れたかもしれない」と、応募書類の不備に気づき、血の気が引くような経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。「このミスで不採用になってしまうのではないか」「どうすれば良いのだろうか」と、不安な気持ちになるのは当然のことです。しかし、このような不測の事態にどう対応するかで、あなたの社会人としての誠実さや危機管理能力が問われます。この記事では、万が一応募書類に不備があった場合の、正しい対処法と詫び状の書き方について詳しく解説します。
まずは落ち着いて状況を把握する
応募書類の不備に気づいた時、最も大切なのは、パニックにならずに、まずは落ち着いて「どのような不備があったのか」を正確に把握することです。不備の種類によって、その後の対応の緊急度や方法が異なります。例えば、自己PR文の中の軽微な誤字脱字であれば、面接の機会が与えられた際に口頭で訂正・謝罪するという対応も考えられます。しかし、連絡先電話番号の間違いや、必須とされている書類の入れ忘れといった、選考プロセスに支障をきたす重大な不備の場合は、一刻も早い対応が必要です。
速やかに採用担当者へ連絡を入れる
不備に気づいたら、気づかないふりをしてやり過ごすのは最も避けるべき対応です。たとえ小さなミスであっても、正直に申し出ることが、あなたの誠実さを示す上で何よりも重要です。連絡方法は、緊急性が高いことを考慮し、電話で行うのが最も確実で丁寧です。営業時間内に、募集要項に記載されている採用担当部署へ連絡を入れましょう。
電話で連絡する際は、まずご自身の氏名を名乗り、どの求人に応募したかを明確に伝えた上で、応募書類に不備があったことを簡潔に、かつ誠心誠意お詫びします。そして、どのような不備だったのかを正確に伝えた上で、「つきましては、訂正した書類を再送付させていただいてもよろしいでしょうか」と、今後の対応について相手の指示を仰ぎましょう。
詫び状を添えて書類を再送付する
採用担当者から再送付の許可を得られたら、速やかに修正した応募書類一式を準備し、郵送またはメールで送付します。その際、修正した書類だけを送るのではなく、必ず「詫び状」を添えるのが社会人としてのマナーです。詫び状は、改めて自身の非礼を詫び、丁寧な対応を心がけている姿勢を示すための重要な書類です。
詫び状は、ビジネス文書の形式に則り、パソコンで作成するのが一般的です。A4サイズ1枚に、日付、宛名、差出人情報を正確に記載し、「応募書類の再送付につきまして(氏名)」といった件名を記します。本文では、まず時候の挨拶は簡潔にし、「先日は、ご多忙の折にもかかわらず、応募書類の再送付をご快諾いただき、誠にありがとうございました」といった感謝の言葉と、改めて不備があったことへのお詫びを述べます。そして、正しい書類を同封した旨を伝え、最後に入社意欲と面接の機会を願う言葉で締めくくります。
不備が必ずしも不採用に繋がるわけではない
応募書類の不備は、もちろんないに越したことはありません。しかし、人間である以上、ミスは誰にでも起こり得るものです。採用担当者が重視しているのは、ミスがあったという事実そのものよりも、その後の「対応の仕方」です。
ミスに気づいた際に、それを隠さずに正直に報告し、真摯に謝罪し、迅速に対応しようとするその姿勢は、むしろあなたの責任感の強さや誠実な人柄として、ポジティブに評価される可能性さえあります。特に、患者様の命と健康を預かる薬剤師という職業においては、ミスを認め、正しく報告・対処する能力は極めて重要な資質です。不備があったという事実を真摯に受け止め、その後の対応で挽回することが、採用担当者からの信頼を勝ち取るための鍵となるのです。