面接での「追加質問」、どう対応する？薬剤師のためのマナー

なぜ薬剤師の面接で「追加質問」への対応が重要か

薬剤師の転職活動における面接は、ご自身の経験やスキルを伝える重要な機会です。事前に想定される質問への回答を準備することは基本ですが、面接は常に予定通りに進むとは限りません。面接官から、あなたの回答に対してさらに深く掘り下げる「追加質問」をされたり、面接の最後に「追加で何か質問はありますか？」と逆質問の機会が再び与えられたりすることもあります。

特に薬剤師は、患者様の状態変化や予期せぬ状況に対して、臨機応変かつ的確に対応する能力が求められる職業です。そのため、採用担当者は、面接での予期せぬ「追加質問」に対するあなたの対応ぶりからも、思考の柔軟性、コミュニケーション能力、そしてプレッシャーの中での冷静さといった、薬剤師としての適性を見極めようとしているのです。追加質問にどう対応するかは、あなたの印象を左右する重要なポイントとなり得ます。

面接官からの「追加質問」（深掘り質問）の意図

面接中に、あなたの回答に対して面接官がさらに質問を重ねてくることがあります。これは、単に意地悪をしているわけではなく、多くの場合、以下のような意図があります。

より深く理解したい

あなたの回答内容について、さらに具体的なエピソードや背景、考え方などを知ることで、あなたの経験やスキル、人柄をより深く理解しようとしています。

一貫性や論理性の確認

あなたの考え方やキャリアプランに一貫性があるか、論理的に物事を考えられるかを確認しようとしています。

ストレス耐性や対応力の確認

少し答えにくい質問や、異なる角度からの質問をすることで、プレッシャーの中でどのように考え、対応するかを見ている場合もあります。

面接官からの追加質問への対応マナー

もし面接官から追加の質問をされたら、まずは慌てずに落ち着いて対応しましょう。「なぜこの質問をされているのだろう？」とその意図を少し考えてみることで、より的確な回答をしやすくなります。

基本的には、これまでの回答と一貫性を保ちつつ、求められている情報（具体的なエピソード、考えの背景など）を補足する形で、簡潔かつ具体的に答えることを心がけましょう。もし質問の意図が掴みきれない場合は、「恐れ入ります、〇〇というご質問について、もう少し詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか？」と丁寧に確認することも有効です。

応募者からの「追加質問」（逆質問の追加）の場面

面接の最後には、多くの場合「何か質問はありますか？」と逆質問の時間が設けられます。事前に準備していた質問をし終えた後、面接官から念のため「他に追加で質問はございませんか？」と聞かれることがあります。

「追加の質問」はすべきか？

この場面で、無理に「追加の質問」をする必要はありません。もし面接を通して疑問点が解消され、準備していた質問も全てできたのであれば、「いいえ、ございません。丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。おかげさまで、貴院（御社）について深く理解することができました」といった形で、感謝の言葉と共に締めくくるのがスマートな対応です。「特にありません」とだけ答えるよりも、ポジティブな印象を与えられます。

ただし、もし面接中に新たな疑問点が生まれたり、聞きそびれていた重要な確認事項があったりした場合は、この機会に簡潔に質問するのは問題ありません。その際は、「先ほどのお話に関連して、一点だけ追加でお伺いしてもよろしいでしょうか」のように、丁寧な前置きをすると良いでしょう。

もし「追加で質問」する場合のポイント

追加で質問する場合は、以下の点に注意しましょう。まず、面接全体の流れや時間を考慮し、簡潔に質問することです。長々と話し始めたり、いくつも質問を重ねたりするのは避けましょう。また、給与や待遇に関する詳細な質問は、この段階ではまだ避けるのが無難です（内定後や条件面談で確認するのが一般的です）。そして、質問に答えていただいたら、必ず感謝の言葉を伝えましょう。

面接後の「追加質問」は基本的に避ける

面接が終わった後で、「あれも聞いておけばよかった」と疑問点が出てくることもあるかもしれません。しかし、特別な事情がない限り、面接後にメールや電話で追加の質問をするのは避けるのがマナーです。選考プロセスを妨げる可能性がありますし、「面接中に確認できなかった＝準備不足」と受け取られる可能性もあります。聞きそびれたことは、もし次の選考ステップがあればその場で、あるいは内定後の条件確認の際に確認するようにしましょう。

追加質問への対応に不安がある場合

このように、面接での「追加質問」には、面接官からのものも、応募者からのものも、それぞれ適切な対応が求められます。予期せぬ質問への対応や、逆質問の適切な内容・タイミングなど、ご自身一人での対策に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

もし、こうした面接対策や質問への準備に少しでも不安を感じるようであれば、転職の専門家である転職エージェントにご相談いただくのも一つの有効な手段です。転職エージェントでは、薬剤師の転職市場に精通したコンサルタントが、応募先の詳細な情報や過去の面接傾向に基づき、想定される質問とその効果的な回答方法、そして逆質問の準備について、具体的なアドバイスを行います。また、模擬面接を通じて、様々な状況への対応力を養い、自信を持って面接に臨むためのサポートを受けることも可能です。万全の準備で、あなたの魅力を最大限に伝えられる面接を実現するために、ぜひ一度ご登録をご検討ください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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