面接時の「上着」のマナー。入退室で慌てないための正しい扱い方
薬剤師の転職活動において、面接は最も重要な局面の一つです。ご自身の経験やスキル、熱意を伝えるための準備に万全を期すことはもちろんですが、面接官が最初に目にするのは、皆様の「所作」です。
特に、コートやジャケットといった「上着」が必要となる季節には、その扱い方一つで、皆様の「丁寧さ」や「社会人としての配慮」が伝わってしまいます。面接室への「入退室」の際に、上着の扱いで慌ててしまい、ご自身の印象を損ねてしまうことは避けたいものです。
この記事では、薬剤師の皆様が自信を持って面接に臨めるよう、見落としがちな「上着」に関する入退室の正しいマナーについて、詳しく解説いたします。
面接の印象は「上着」の扱い方から始まっている
面接官は、皆様が面接室に入室する瞬間から、その立ち居振る舞いに注目しています。薬剤師という職業は、患者様や他職種に対し、常に丁寧で正確な対応が求められる仕事です。そのため、面接時のこうした細かな所作は、皆様が「信頼に足る人物」であるかどうかを判断する、一つの重要な材料となっているのです。
上着をいつ脱ぐのか、どこに置くのか、そしていつ着るのか。この一連の流れをスムーズに行うことで、ご自身の「落ち着き」と「相手への配慮」を、言葉以上に雄弁に示すことができます。
「上着」を脱ぐタイミングは、建物の「中」に入る前
最も重要な、そして多くの方が迷われるのが、「上着をいつ脱ぐか」というタイミングです。
ビジネスマナーにおける正解は、**「面接会場の建物に入る前」**です。
これは、外の埃や、季節によっては花粉などを、訪問先である会社や薬局、病院の「中」に持ち込まないようにする、という相手への配慮から来るマナーです。
面接会場の建物に到着したら、エントランスに入る直前の、雨風がしのげる場所で上着を脱ぎます。脱いだ上着は、裏地が表になるように(あるいは、そのまま綺麗に)軽く畳み、片方の腕にかけておきます。
受付や待合室で上着を脱ぐのは、すでに「埃を持ち込んでしまった」ことになり、また、慌ただしい印象を与えてしまうため、避けるのが賢明です。
面接中の「上着」の正しい置き場所
受付を済ませ、面接室に案内された後、その上着をどこに置くべきでしょうか。
まず、入室し、「椅子の横」に立って挨拶を済ませます。面接官から「どうぞ、おかけください」と着席を促されたら、それに従います。
その際、持っている上着の置き場所として正しいのは、**「ご自身の鞄(かばん)の上」**です。
鞄は、椅子の脚元(ご自身の利き腕と反対側)に、倒れないように置きます。そして、その鞄の上に、先ほど畳んだ上着を、さらにコンパクトに(あるいは、ふわりと)畳み直して置きます。
ここで絶対に避けるべきなのは、「面接会場の椅子」の背もたれにかけたり、「空いている隣の椅子」の上に置いたりすることです。それらの椅子は、皆様のものではなく、応募先(会社側)の備品です。ご自身の私物である上着を、直接置くことはマナー違反と見なされますので、必ずご自身の鞄の上に置くようにしてください。
「上着」を再び着るタイミングは、建物の「外」へ出た後
面接が無事に終了し、退室する際にも、上着に関するマナーは続きます。
面接室を退室する際、皆様は、椅子の横に置いた上着と鞄を手に取ります。この時、その場で上着を着てはいけません。
面接が無事に終わった安堵感から、面接室や、その会社の廊下、エレベーターホールなどで上着を羽織ってしまう方がいらっしゃいますが、これもマナー違反です。
「上着を着る」という行為は、「これで全て終了しました(リラックスしました)」という合図になってしまいます。面接官や、その会社のスタッフは、皆様が建物の外に出るまで、どこで見ているか分かりません。
退室のお礼を述べ、面接室を出た後も、上着は腕にかけたままの状態を保ちます。そして、行きに脱いだ場所、すなわち**「建物の外に出てから」**、初めて上着を羽織るのが正しいマナーです。
細かなマナーの不安、転職エージェントが解消します
上着の扱い方一つとっても、これほど細かなマナーが存在します。こうした「知っていればできる」ことも、知らなければ、ご自身の評価を不用意に下げてしまう原因になりかねません。
「こういう細かなことは、今さら誰にも聞けない」と、一人で不安を抱えていらっしゃる薬剤師の方も多いのではないでしょうか。
私たち転職エージェントは、薬剤師の皆様の転職活動を成功に導くため、求人のご紹介や面接の問答対策はもちろんのこと、こうした「入退室のマナー」「上着の扱い方」「身だしなみ」といった、第一印象を決定づける基本的なビジネスマナーについても、模擬面接などを通じてきめ細かくサポートいたします。
ご自身の振る舞いに自信が持てれば、面接本番でも余計な緊張をすることなく、本来の力を存分に発揮することができます。面接に関するどんな些細な不安も、どうぞお気軽に私達にご相談ください。







