面接の「ドアノブ」操作、見られています。薬剤師の「丁寧さ」が伝わる入退室マナー
薬剤師の転職活動において、面接はご自身のキャリアを左右する最も重要な局面の一つでございます。多くの方が、自己PRや志望動機といった「話す内容」の準備に万全を期されますが、面接官は、皆様が「どのように振る舞うか」という、入室から退室までの一連の所作(しょさ)にも、厳しく注目しております。
その中でも、ご自身では無意識になりがちなのが、面接室の「ドアノブ」の扱いです。「ドア」の開閉という、ほんの数秒の動作の中に、皆様の「丁寧さ」や「配慮」が如実に表れてしまいます。
この記事では、面接本番で慌てず、ご自身の「信頼感」をしっかりと伝えるための、正しい「ドアノブ」の扱いと入退室のマナーについて、詳しく解説いたします。
なぜ「ドアノブ」の扱いが薬剤師の評価につながるのか
薬剤師という職業は、患者様の命と健康に関わる医薬品を扱うため、日常業務において何よりも「丁寧さ」「正確性」「落ち着き」、そして「周囲への配慮」が求められます。
面接官が、皆様の「ドアノブ」の扱い方を見た時、それがもし慌ただしく、雑なものであった場合、「この人は、もしかしたら調剤業務や監査、患者様対応においても、どこか配慮が足りないのではないか」と、無意識のうちに皆様の薬剤師としての資質と結びつけて判断してしまう可能性も、ゼロではございません。
「ドアノブ」を丁寧に操作し、音を立てずに入退室する。その一つの所作の中に、皆様の「丁寧さ」や「落ち着き」が表れると、面接官は考えております。
【入室編】ノックから「ドアノブ」を回すまでの流れ
面接の第一印象は、皆様が面接室に入室する最初の数十秒で決まります。
まず、待合室などで担当者に名前を呼ばれたら、面接室のドアの前まで進みます。ドアを「コン、コン、コン」と3回、強すぎず弱すぎない音でノックします。室内から「どうぞ」「お入りください」という返事があったら、「失礼いたします」と室内に聞こえる声で述べ、軽く一礼(会釈)します。
次に、「ドアノブ」に手をかけます。この時、勢いよく回すのではなく、ゆっくりと回し、ドアを開けます。
入室後の「ドアノブ」の扱いと、丁寧な閉め方
入室したら、面接官の方に完全に背中を向けないよう、ドアの方に少し斜めに向き直ります。ここが、最も「丁寧さ」が問われる場面です。
いわゆる「後ろ手」(面接官に背中を向けたまま、手だけ後ろに回して閉める動作)は、非常に雑な印象を与えてしまうため、厳禁です。
必ずドアの方に向き直り、「ドアノブ」を持った手で、ドアを閉めます。この時、「バタン!」と大きな音が立たないよう、最後まで手を添えて閉め切ることが重要です。
さらに丁寧な所作として、「ドアノブ」を少し回したまま(ラッチが引っ込んだ状態のまま)ドアを閉め、ドアが枠に収まってから、ゆっくりと「ドアノブ」を戻す方法がございます。こうすることで、ラッチが枠に当たる「ガチャッ」という金属音を防ぐことができ、皆様の「落ち着き」と「細やかな配慮」を面接官に強く印象付けることができます。
【退室編】最後の印象を決める「ドアノブ」の操作
面接がどれほど上手くいったと感じても、最後の「退室」マナーで気を抜いてはいけません。
面接終了の挨拶を終え、椅子の横で深く一礼した後、「ドア」の前まで進みます。退室する直前に、もう一度、必ず面接官の方に向き直り、「失礼いたします」と述べ、丁寧に最後の一礼(会釈)をします。
「ドアノブ」に手をかけ、静かにドアを開けて退室します。そして、部屋の外に出た後、面接官に背中を向けたままドアを閉める(=後ろ手)のではなく、必ずドアの方に向き直り、入室時と同様に、音が立たないよう「ドアノブ」を操作しながら、静かに、丁寧にドアを閉めます。建物を出るまでが面接である、という意識を持ちましょう。
細かな所作の不安も、転職エージェントがサポートいたします
頭では分かっていても、面接本番の緊張した状態では、こうした「ドアノブ」の操作まで意識して、一連の「流れ」や「所作」をスムーズに行うのは難しいものでございます。
ご自身の「お辞儀」が浅くなっていないか、無意識のうちに「後ろ手」になっていないか、ドアを閉める「音」が大きすぎないか…。こうした「ご自身の癖」は、ご自身一人ではなかなか気づき、修正することが難しいものでもあります。
私たち転職エージェントは、皆様の薬剤師としてのキャリアプランに最適な求人をご紹介するだけでなく、面接本番で皆様の魅力が最大限に伝わるよう、総合的なサポートを行っております。
「模擬面接」の場では、皆様の受け答えの内容はもちろんのこと、こうした「入退室」の一連の流れをすべて通しで行っていただき、面接官の視点で、皆様の細かな所作を客観的に拝見し、具体的なアドバイスをさせていただくことが可能です。
ご自身のマナーに自信が持てれば、面接本番でも余計な緊張をすることなく、本来の力を存分に発揮することができます。面接に関するどんな些細な不安も、どうぞお気軽に私達にご相談ください。







