「既卒」から病院薬剤師へ|不安を自信に変える、就職活動の進め方
大学卒業後、様々な理由で、すぐに就職の道を選ばなかった「既卒」の薬剤師の皆様。いざ、病院薬剤師としてキャリアをスタートさせようと考えたとき、「新卒ではない自分は、不利になるのではないか」「空白期間について、どう説明すれば良いのだろう」といった、特有の不安を抱えていらっしゃるかもしれません。この記事では、そのような不安を自信に変え、既卒から病院薬剤師への道を切り拓くための、戦略的な就職活動の進め方について、詳しく解説していきます。
「既卒」であることが、不利になるとは限らない
まず、心に留めていただきたいのは、「既卒」であることが、病院薬剤師への就職において、決定的な不利になるわけではない、ということです。採用側が最も重視するのは、あなたが薬剤師としての国家資格を有しているという事実、そして、病院薬剤師として貢献したいという、その熱意です。実際に、多くの病院が、新卒・既卒を問わずに採用の門戸を開いています。むしろ、一度立ち止まってご自身のキャリアを見つめたからこそ生まれる、明確な目的意識や、社会経験から得た成熟性は、新卒者にはない、あなただけの強みとなり得るのです。
最も重要な「空白期間」の説明責任
既卒者の就職活動において、採用担当者が最も関心を持ち、そして、面接で必ず問われるのが、「大学卒業後から現在までの、空白期間に何をしていたのか」という点です。この質問に対して、いかに前向きで、説得力のある説明ができるかが、合否を分ける最大のポイントとなります。例えば、国家試験の再挑戦のために勉強に専念していたのであれば、その経験を通じて培われた、目標達成への強い意志や、自己管理能力をアピールすることができます。大切なのは、その期間を、決して無為に過ごしたのではなく、次へのステップのための、有意義な時間であったと、自信を持って語ることです。
志望動機で語る、あなただけのストーリー
応募書類、特にエントリーシートや面接で語る志望動機には、この「空白期間」の経験を、ぜひ織り込んでください。「一度、臨床から離れて客観的に医療を見つめたことで、改めてチーム医療に貢献したいという想いが強くなった」というように、あなただけの経験から生まれたストーリーは、他の誰にも真似できない、非常に説得力のある志望動機となります。なぜ、病院薬剤師なのか。そして、なぜ、この病院でなければならないのか。その答えを、あなた自身の言葉で、正直に、そして情熱的に語ることが重要です。
戦略的な応募先の選定
強い熱意があったとしても、病院薬剤師の採用が、非常に競争の激しい「狭き門」であることに、変わりはありません。特に、都心の大学病院や有名な大規模病院だけに固執してしまうと、選択肢を自ら狭めてしまうことになりかねません。視野を広げ、地域医療の中核を担う中小規模の病院や、既卒者を積極的に受け入れている民間病院なども、応募先として検討することで、ご自身の可能性は大きく拓けます。
専門家と二人三脚で、万全の準備を
既卒者としての就職活動は、新卒の時とは異なる、特有の難しさや、乗り越えるべきハードルが存在します。ご自身の経歴を、いかに魅力的なストーリーとして語るか。そして、数ある病院の中から、既卒者に対して理解のある、最適な職場をいかに見つけ出すか。これらの課題を、たった一人で解決するのは、決して簡単なことではありません。このような時、薬剤師の就職・転職を専門とするキャリアコンサルタントは、あなたの最も頼りになるパートナーとなります。あなたの経験を最大限に評価してくれる病院を見つけ出し、そして、あなたの魅力を最大限に伝えるための、応募書類の添削や面接対策を、二人三脚で、徹底的にサポートしてくれます。
まとめ
「既卒」であるという事実は、あなたのキャリアにおいて、決してマイナスではありません。それは、あなただけのユニークな経験と、そこから生まれた強い意志の証です。その価値を信じ、自信を持って就職活動に臨むことが、成功への鍵となります。あなたのその不安を、確かな自信へと変えるために、ぜひ一度、キャリアのプロフェッショナルに相談し、万全の準備で、理想のキャリアへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。