面接の自己紹介：「生年月日」は言うべき？

面接における自己紹介の目的とは

薬剤師の転職活動において、面接の冒頭で行われる「自己紹介」は、ご自身の第一印象を決定づける非常に重要な場面です。採用担当者は、あなたがどのような経験を持ち、どのような強みを持っているのか、そして自社（自院・自局）で活躍してくれる人材かどうかを知りたいと考えています。限られた時間（通常1分程度）の中で、ご自身の職務経歴やスキル、仕事への意欲を簡潔に伝えることが、自己紹介の主な目的となります。

自己紹介で「生年月日」に触れる必要は基本的にない

自己紹介の内容を考える際、「氏名だけでなく、生年月日や年齢も伝えるべきなのだろうか？」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結論から言うと、転職面接の自己紹介でご自身から「生年月日」や「年齢」について話す必要は基本的にありません。

生年月日や年齢は、応募者の適性や能力とは直接関係のないプライベートな情報です。履歴書にはすでに記載されている情報であり、自己紹介という限られた時間の中では、あなたの薬剤師としての経験やスキル、仕事に対する考え方といった、より業務に関連性の高い情報を伝えることに集中すべきです。厚生労働省も、採用選考時に配慮すべき事項として年齢に関することなどを挙げており、企業側から尋ねることも本来は適切ではありません。

もし年齢について尋ねられた場合の対応

本来、面接官が応募者の年齢について直接質問することは推奨されません。しかし、万が一、面接の流れの中で年齢について尋ねられた場合の対応も考えておくと安心です。正直に答えること自体に問題はありませんが、無理に詳細を話す必要はありません。「〇〇歳です」と簡潔に答える程度で十分です。答えたくない場合は、「申し訳ございませんが、年齢に関わらず、これまでの経験を活かして貢献したいと考えております」といった形で、仕事への意欲を伝えることに焦点を当てて、質問をかわすことも可能です。重要なのは、ご自身から積極的に年齢について話す必要はないということです。

自己紹介で本当に伝えるべきこと

薬剤師の面接における自己紹介で本当に伝えるべきことは、あなたの「仕事」に関する情報です。具体的には、これまでの経験年数や主な業務内容（調剤、服薬指導、在宅など）、その経験を通じて培ったスキルや強み（コミュニケーション能力、専門知識、マネジメント経験など）、そして、それらを応募先でどのように活かし、貢献していきたいかという意欲です。これらを簡潔かつ具体的に伝えることが、面接官の関心を引きつけ、その後の質疑応答をスムーズに進めるための鍵となります。

面接での対応に不安がある場合は

このように、自己紹介でどこまで個人的な情報に触れるべきか、あるいは不適切な質問をされた場合にどう対応すべきかなど、面接には判断に迷う場面も少なくありません。「自分の場合はどう話せば良いか不安」「うまく対応できる自信がない」といった悩みを抱える方もいらっしゃるでしょう。もし、こうした面接での自己紹介の仕方や、状況に応じた適切な対応、面接マナー全般に少しでも不安を感じるようであれば、転職の専門家である転職エージェントにご相談いただくのも一つの有効な手段です。転職エージェントでは、薬剤師の転職市場に精通したコンサルタントが、応募先の詳細な情報や過去の傾向に基づき、あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスを行います。模擬面接を通じて、実践的な練習をすることも可能です。万全の準備で自信を持って面接に臨むために、ぜひ一度ご登録をご検討ください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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