お役立ち情報

キャリアにブランクがあっても遅くない ― 既卒薬剤師のための求人市場と活躍の場

kusuri0530

薬学部を卒業し、国家試験に合格したものの、すぐには就職せず、他業種に進んだり、家庭の事情で働けなかったり、あるいは一度現場を離れていたという方も少なくありません。そんな「既卒薬剤師」にとって、再び専門資格を活かして医療現場へ戻ることは、今の時代では決して難しいことではなくなっています。

むしろ、ライフステージや人生経験を積んだ分、現場で活きる力があるとして評価されるケースも増えており、既卒薬剤師向けの求人が全国的に拡大傾向にあるのが現状です。


そもそも「既卒薬剤師」とは?

一般的に「既卒薬剤師」とは、新卒で薬剤師として就職しなかった人、あるいは一度就職してから退職し、一定期間ブランクのある状態の人を指します。たとえば、次のような背景を持つ方が該当します:

  • 国家試験合格後に別業界で働いていた
  • 結婚・出産・育児などで薬剤師業務を中断していた
  • 海外留学や家業手伝いなどでブランクがある
  • 薬局や病院で働いていたが、再び就業先を探している

このような方々のために、実務経験が浅くても安心して働けるよう研修制度や復職支援が充実した求人が増えています。


既卒薬剤師が活躍できる主な職場

既卒でも歓迎される職場には、以下のような多様な選択肢があります:

1. 調剤薬局

全国に店舗があり、ブランクからの復帰支援も充実。服薬指導やOTC販売に関心がある方におすすめ。

2. ドラッグストア(調剤併設店)

接客や商品提案など、コミュニケーション力を活かせる現場。働き方の柔軟性が高く、パートや時短も可能。

3. 病院薬剤部

実務経験を積み直したい人に適した環境。中規模以上の病院では指導体制も整っており、学び直しに最適。

4. 在宅医療支援薬局

地域密着での訪問指導に関心がある方に向いています。人と深く関わる仕事に魅力を感じる方に。

5. 企業内薬剤師(CRO、製薬企業など)

品質管理、安全性情報、医薬品情報などの分野で活躍可能。PCスキルや資料作成経験があると強みになります。


求人の特徴と支援制度

現在、既卒薬剤師向けの求人には以下のような特徴があります:

  • 未経験・ブランク歓迎の記載が明記されている
  • OJTや現場研修の体制が整っている
  • 国家試験合格後の実務未経験者でも応募可能
  • 時短勤務、週2~3日勤務など柔軟な働き方が可能
  • eラーニングや外部研修の受講支援あり

特に大手調剤チェーンや医療法人では、「復職支援プログラム」や「ブランク対応研修」を導入しており、安心して再スタートを切れる仕組みが整っています。


既卒薬剤師が選考でアピールすべきポイント

ブランクがあるからといって、引け目を感じる必要はまったくありません。面接や履歴書で次のような点を意識すると好印象につながります:

  • 薬剤師資格の保持と自己研鑽への姿勢(研修会参加や学会の情報収集など)
  • ブランク期間の過ごし方(家事・育児、他職種での経験などを“応用力”として伝える)
  • 今後の働き方への意欲(柔軟な勤務も含め、長期的に勤務したい姿勢)
  • 人と関わる力・責任感(年齢を重ねたことで得た対応力や安定感を強調)

「もう一度薬剤師として働きたい」その気持ちがあれば大丈夫

医療現場は、単なる資格よりも「人との接し方」や「丁寧な仕事ぶり」を重視します。特に高齢者や慢性疾患の患者が増える中で、落ち着いた対応ができる既卒薬剤師へのニーズは確実に高まっているのです。

再出発に年齢制限はありません。むしろ、人生経験が豊かな薬剤師は、現場で頼りにされる存在です。


未来志向のキャリアを、今から築ける

薬剤師として一度は現場を離れていた方でも、今は「再挑戦」や「キャリアの再構築」を支える環境が整っています。
既卒であることは、ハンデではなく視野の広さや柔軟さという強みになり得ます。

「今からでも間に合う」ではなく、「今だからこそできる」。
あなたのその一歩を応援する職場が、きっと見つかります。

ABOUT ME
ライト
ライト
キャリアアドバイザー
人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
※当サイト記事はリンクフリーです。ご自身のサイトへ自由にお使い頂いて問題ありません。ご使用の際は、文章をご利用する記事に当サイトの対象記事URLを貼って頂ければOKです。
記事URLをコピーしました