薬剤師の転職面接:控室(待合室)でのマナーと過ごし方
面接は「控室」から始まっている
薬剤師の転職活動において、面接は面接室に入ってからが本番だと思われがちです。しかし、実際には応募先の建物に入り、「控室(待合室)」で待機している時間から、すでに面接官や企業のスタッフによる評価が始まっていると意識することが重要です。特に薬剤師は、薬局や病院の待合室で、常に患者様やそのご家族からも見られる立場です。そのため、控室での立ち居振る舞い一つが、その人の社会人としての常識や、薬剤師としての適性を判断する材料とされることがあります。
受付から控室への入室
面接会場に到着し、受付を済ませたら、控室(待合室)へ案内されるのが一般的です。案内してくださった方には、「ありがとうございます」と一言添えると丁寧な印象を与えられます。控室に入室する際も、軽く会釈をしてから入るよう心がけましょう。もし、控室に他の応募者がすでに待機している場合は、その方々にも配慮し、静かに入室します。
控室での正しい待機姿勢とマナー
控室に案内されたら、指定された席、あるいは下座(出入り口に近い席)に座るのが基本です。椅子に座る際は、深くもたれかかったり、足を組んだりせず、背筋を伸ばして正しい姿勢を保ちましょう。持参したカバンは、椅子の背もたれにかけたり、隣の席に置いたりせず、ご自身が座る椅子の横(足元)の床に、倒れないように置きます。冬場でコートを持っている場合は、きれいに畳み、そのカバンの上に置くとスマートです。
待機時間に避けるべきNG行動
控室での待機時間で最も注意すべきなのは、スマートフォンの操作です。面接会場に着いたら、スマートフォンの電源は切るか、マナーモードに設定し、カバンの中にしまっておくのが鉄則です。控室で時間を確認したり、メールをチェックしたりする行為は、ビジネスマナーとしてふさわしくありません。また、控室で他の応募者と私語をしたり、電話をかけたり、飲食(ガムや飴を含む)をしたりすることも、社会人としての常識を疑われるため厳禁です。
待機時間の適切な過ごし方
控室での待機時間は、ご自身の気持ちを落ち着け、面接の最終準備をする時間と捉えましょう。持参した応募書類(履歴書・職務経歴書)のコピーに静かに目を通したり、自己紹介や志望動機を心の中で再確認したりするのが適切な過ごし方です。周囲をキョロキョロと見回したり、落ち着きなく手足を動かしたりせず、静かにその時を待ちます。
名前を呼ばれた時のマナー
面接官や担当者が控室に呼びに来たら、すぐに立ち上がれるよう準備しておきます。ご自身の名前を呼ばれたら、「はい」と明るくはっきりとした返事をし、その場で立ち上がります。そして、面接官の方を向き、一礼します。荷物を素早くまとめ、「よろしくお願いいたします」と挨拶し、面接室へ向かいましょう。
細かなマナーも準備のうち
このように、控室でのわずかな時間にも、守るべき多くのマナーが存在します。こうした細かな立ち居振る舞いが、薬剤師として求められる「気配り」や「丁寧さ」、そして「真剣さ」の評価につながります。もし、こうした面接マナー全般に少しでも不安を感じるようであれば、転職の専門家である転職エージェントにご相談いただくのも一つの有効な手段です。転職エージェントでは、模擬面接などを通じて、控室でのマナーを含めた客観的なアドバイスを受けることが可能です。万全の準備で自信を持って面接に臨むために、ぜひ一度ご登録をご検討ください。








