薬剤師の転職面接：受付でのマナーが第一印象を決める

面接は「受付」から始まっている

薬剤師の転職活動における面接は、面接室に入ってからが本番だと思われがちですが、実際には面接会場の建物に到着し、「受付」を訪れた瞬間から始まっています。特に薬剤師は、患者様やそのご家族、あるいは医療関係者など、多くの人と接する職業です。そのため、採用担当者は、応募者の社会人としての基本的な立ち居振る舞いや、初対面の人に対する接遇態度を厳しく評価しています。受付での丁寧な対応は、ご自身の第一印象を決定づける重要な要素となるのです。

面接会場への到着時間

まず基本となるのが、訪問時間です。約束の時間に遅刻するのはもちろん論外ですが、逆に早すぎる到着も、先方の準備の都合を妨げることになりかねません。一般的に、面接会場の受付には、約束の時間の10分前から5分前に到着するのが最適とされています。もし、交通機関の遅延などで遅れそうな場合は、判明した時点ですぐに応募先に電話で連絡を入れるのがマナーです。

受付での挨拶と名乗り方

建物に到着したら、まずはコート類を脱ぎ、身だしなみを整えてから受付に向かいます。受付に人がいる場合は、「こんにちは。本日〇〇時より、薬剤師の面接のお約束をいただいております〇〇と申します。採用ご担当の〇〇様にお取り次ぎいただけますでしょうか」と、明るくはっきりとした声で挨拶し、ご自身の氏名と訪問の目的、約束の時間を明確に伝えます。この時、相手の目を見て笑顔で話すことを意識すると、より好印象を与えられます。

待合室での過ごし方

受付の方が担当者に取り次いでいる間や、待合室に案内されてから面接官が来るまでの待機時間も、常に見られているという意識を持つことが大切です。案内された椅子に座る際は、背筋を伸ばして正しい姿勢を保ちましょう。この時間にスマートフォンを操作したり、足を組んだり、キョロキョロと落ち着きなく周囲を見回したりする行為は、あまり良い印象を与えません。持参した応募書類に静かに目を通すか、姿勢を正して静かに待機するのが賢明です。

受付担当者も評価の一員

受付担当者は、面接官とは直接関係がないように思えるかもしれませんが、その対応や態度は、後で面接官に共有されている可能性が十分にあります。受付での無愛想な態度や乱雑な言葉遣いは、「入職後も患者様や同僚に対して同じような態度を取るのではないか」という懸念を抱かせてしまいます。最後まで気を抜かず、丁寧な対応を心がけましょう。

面接マナーの準備に不安がある方へ

このように、面接の受付一つをとっても、気をつけるべきマナーは多く存在します。久しぶりの転職活動や、初めての転職で、こうした細かな立ち居振る舞いに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。もし、ご自身の面接マナーに少しでも不安がある場合は、転職の専門家である転職エージェントに相談するのも一つの有効な手段です。転職エージェントでは、求人の紹介だけでなく、模擬面接などを通じて、受付での対応から入退室のマナーまで、客観的な視点で細かくアドバイスを受けることができます。万全の準備で自信を持って面接に臨むために、ぜひ一度、転職エージェントへの登録をご検討されてはいかがでしょうか。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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