薬剤師のオンライン面接、好印象で終わるための「抜け方」マナー
薬剤師の転職活動においても、すっかり一般的な選考方法として定着したオンライン面接。面接が無事に終わり、安堵したのも束の間、「この後、どうやって通話を終了すればいいのだろう?」「自分から先に『抜ける』ボタンを押してしまって良いのだろうか?」と、最後の最後でその退出方法に迷ってしまう、という方は少なくありません。実は、このオンライン面接の「抜け方」一つで、面接官に与える最終印象が大きく変わる可能性があります。この記事では、オンライン面接の締めくくりでスマートな印象を残し、最後まで礼儀正しく対応するための、正しい退室の手順とマナーについて詳しく解説いたします。
面接終了の合図と、感謝の挨拶
面接官から「本日の面接は以上です」といった、終了の合図があったら、まずは画面に向かって、はっきりと感謝の言葉を伝えましょう。対面の面接と同様に、椅子に座ったままで構いませんので、背筋をすっと伸ばし、カメラのレンズに視線を向けます。そして、明るく、聞き取りやすい声で、「本日は、貴重な面接の機会をいただき、誠にありがとうございました」と、丁寧にお礼を述べます。この最初の感謝の言葉が、落ち着いた印象で面接を締めくくるための第一歩です。
画面越しの丁寧なお辞儀の仕方
感謝の言葉を述べ終えたら、次にお辞儀をします。オンラインの場であっても、お辞儀は相手への感謝と敬意を示すための大切な所作です。座ったままで構いませんので、背筋を伸ばした状態から、ゆっくりと丁寧に頭を下げましょう。この時、深くお辞儀をしすぎると、画面から頭が見切れてしまう可能性があるため、30度程度の角度で十分です。大切なのは、角度の深さよりも、一つひとつの動作を丁寧に行うことです。また、「ありがとうございました」と言葉を発し終えてから、一呼吸おいてお辞儀の動作に入る「語先後礼」を意識すると、より落ち着きのある、洗練された印象を与えることができます。
どちらが先に「抜ける」べきか?退出のタイミング
お辞儀を終えて顔を上げた後、すぐに自分でビデオ通話を終了して良いものか、多くの方が迷われることでしょう。ビジネスマナーとしての正解は、「相手(面接官)が先に通話を切断するのを待つ」のが、最も丁寧で安全な対応です。これは、対面でお客様を見送る際に、相手が去るまで見送るのと同じ、敬意の表れと心得ましょう。面接官がミーティングを終了させるまでの短い間は、決して気を抜かず、穏やかな表情を保ち、正しい姿勢のまま静かに待機します。
ただし、面接官によっては、応募者側が先に退出するのを待っている場合もあります。「それでは、ご退出ください」といった言葉で促された場合は、「失礼いたします」と再度軽く一礼してから、ご自身で「退出」ボタンをクリックして、通話を終了しても問題ありません。
完全に接続が切れるまでが面接
オンライン面接で最も注意すべきなのが、ご自身が「退出」ボタンをクリックした後も、回線のタイムラグなどで、相手の画面にはまだあなたの映像が映し出されている可能性がある、という点です。面接が終わったという安堵感から、ふっとため息をついたり、だらしない姿勢になったり、あるいは素の表情に戻ってしまったりする様子が、意図せず相手に見られてしまうことは、絶対に避けなければなりません。ビデオ通話のウィンドウが完全に閉じて、接続が切断されたことを確認するまでが「面接」であると、最後まで高いプロ意識を保ちましょう。
オンラインならではのマナーも、専門家と一緒なら安心
オンライン面接の「抜け方」という最後の所作一つにも、あなたの相手への配慮や、最後まで丁寧に物事をやり遂げる誠実な姿勢は表れます。対面とは勝手が違うオンラインならではのマナーは、実践的な練習をしなければ、本番でスムーズに行うのは難しいものです。もし、Web面接の振る舞いに少しでも不安があれば、転職の専門家であるキャリアアドバイザーにご相談ください。オンラインでの模擬面接を通じて、入室から退室までの一連の流れを客観的な視点でチェックし、あなたの印象を最大限に高めるための、具体的な改善指導を行います。