面接の「入退室」、正しい「順番」は? 個人面接と集団面接、それぞれのマナーを解説
薬剤師の転職活動において、面接はご自身のキャリアを左右する重要な局面です。多くの方が、自己PRや志望動機といった「話す内容」の準備に万全を期されますが、それと同時に「入退室の作法」に不安を感じる方も少なくありません。
特に、「面接 入退室 順番」というキーワードには、二つの異なる不安が込められていると考えられます。
一つは、個人面接における、「入室から退室までの一連の正しい手順(順番)」を知りたいという不安。
もう一つは、集団面接(グループ面接)において、複数の応募者がいる中で、「自分が何番目に行動すべきか」という「順番」の不安です。
どちらの「順番」も、面接官が皆様の「丁寧さ」や「協調性」といった、薬剤師としての資質を見極める上で、非常に重要なポイントとなります。この記事では、それぞれの「順番」に関する正しいマナーについて、詳しく解説いたします。
【個人面接】「入退室」の正しい「順番(手順)」
まず、個人面接における、入室から退室までの一連の「順番(手順)」です。一つひとつの動作を、落ち着いて丁寧に行うことが、皆様の「信頼感」につながります。
入室の順番(手順)
- ノック(3回):ドアの前で3回ノックします。
- 返事を待つ:室内から「どうぞ」という返事を待ちます。
- 挨拶と入室:「失礼いたします」と述べ、軽く一礼(会釈)してからドアを開けて入室します。
- ドアを閉める:入室したら、面接官の方に完全に背中を向けないよう、ドアの方に少し斜めに向き直り、静かにドアを閉めます。(※後ろ手は厳禁です)
- 椅子の横へ移動:面接官の方に向き直り、一礼した後、用意された椅子の横(通常はドアに近い側)まで進みます。
- 挨拶・名乗り:椅子の横でまっすぐ立ち、面接官の目を見て、「(ご自身の氏名)と申します。本日は…」とハキリと挨拶し、深く一礼します。
- 着席:面接官から「どうぞ、おかけください」と促されてから、「失礼いたします」と軽く一礼し、着席します。
退室の順番(手順)
- お礼(着席したまま):面接官から「本日はこれで終了です」といった言葉があったら、まずは座ったまま、「本日はお忙しい中…」と感謝の気持ちを伝えます。
- 起立・お礼:荷物をまとめ、立ち上がります。椅子の横に立ち、改めて「本日は、誠にありがとうございました」と述べ、深く一礼します。
- ドアの前で一礼:ドアの前まで進み、退室する直前に、もう一度、必ず面接官の方に向き直ります。「失礼いたします」と述べ、丁寧に最後の一礼(会釈)をします。
- 退室・ドアを閉める:静かにドアを開けて退室し、ドアの方に向き直って、音を立てずに丁寧に閉めます。
【集団面接】「入退室の順番」と、その役割
次に、複数名の応募者がいる「集団面接(グループ面接)」での「順番」です。ここでは、個人面接の手順に加えて、「他の応募者への配慮」や「協調性」が厳しく見られます。薬剤師の業務がチーム医療によって成り立つ以上、この協調性は必須の資質です。
入室の順番と役割
多くの場合、担当者の案内に従って、応募者が一列になって入室します。ご自身が「何番目」に入室するかによって、担うべき役割が異なります。
先頭(1番目)の場合
先頭で入室する場合、皆様はグループの「代表者」としての役割を担います。
まず、ドアを3回ノックします。(※案内担当者がすでにドアを開けている場合は不要)
面接官から「どうぞ」という声が聞こえたら、「失礼いたします」と室内に聞こえる声でハキリと述べ、一礼してから入室します。
入室後は、後続の応募者が入りやすいよう、ドアを開けたまま保持し、全員が入室するのを見届ける「配慮」が求められる場合があります。(※案内担当者の指示に従うのが最優先です)
真ん中(2番目など)の場合
真ん中の「順番」で入室する場合は、「流れを止めない」ことが最も重要です。
前の人に続き、面接官の方に視線を向け、「失礼いたします」と挨拶(あるいは会釈)をしながら、スムーズに入室します。前の人との間隔が空きすぎたり、詰まりすぎたりしないよう、適切な距離感を保ちながら、ご自身の椅子の前まで速やかに移動します。
最後(3番目など)の場合
最後に入室する方は、グループの「締め」の役割を担います。
前の人に続いて入室し、「失礼いたします」と挨拶(または会釈)をします。全員が入室したことを確認したら、皆様がドアを閉めることになります。この時、面接官に完全に背中を向けないよう、ドアの方に少し斜めに向き直り、「バタン!」と音が立たないよう、静かに、丁寧にドアを閉めます。
退室の順番と役割
退室は、多くの場合、入室時とは逆に「ドアに一番近い人」(つまり、最後に入室した人)から順番に退室するよう指示されますが、これも必ず面接官や案内役の指示に従ってください。
先頭(1番目)で退室する場合
ドアに一番近い方が、先頭で退室します。ドアの前で、もう一度、面接官の方に向き直り、「失礼いたします」と一礼してから、ドアを開けて退室します。この時、後続の人が退室しやすいよう、ドアを開けたまま保持する配慮ができると、さらに良い印象を与えます。
真ん中(2番目など)で退室する場合
前の人に続き、「失礼いたします」と会釈をしながら、スムーズに退室します。
最後(3番目など)で退室する場合
皆様が最後になります。全員が退室したことを確認し、面接官に再度「失礼いたします」と一礼してから、室外に出ます。そして、入室時と同様に、面接室側に静かに、丁寧にドアを閉めます。
「順番」の不安、転職エージェントがサポートします
個人面接の「手順(順番)」、そして集団面接の「入室の順番」。どちらも、薬剤師として求められる「丁寧さ」や「協調性」を示す、非常に重要なマナーです。
特に集団面接の入退室マナーは、当日の「順番」や他の応募者の動きによっても対応が変わるため、事前に一人で練習するのが非常に難しいものです。
「自分が先頭になったらどうしよう」「ドアを閉めるタイミングは…」
こうした細かな不安は、面接本番での焦りにつながり、皆様の本来の良さが伝わらなくなる原因にもなりかねません。
私たち転職エージェントは、皆様の薬剤師としてのキャリアプランに最適な求人をご紹介するだけでなく、応募先が「個人面接」か「集団面接」かといった過去の選考情報に基づいた具体的なアドバイスも可能です。
また、「模擬面接」の場では、皆様の受け答えの内容はもちろんのこと、こうした「入退室の順番」や「協調性」が伝わる所作についても、面接官の視点で客観的に確認し、サポートさせていただくことができます。
ご自身のマナーに自信が持てれば、面接本番でも余計な緊張をすることなく、本来の力を存分に発揮することができます。面接に関するどんな些細な不安も、どうぞお気軽に私達にご相談ください。







