面接の入退室、「後ろ手」でドアを閉めていませんか? 薬剤師の「丁寧さ」が伝わる所作とは
薬剤師の転職活動において、面接はご自身の経験やスキルを伝える非常に重要な場です。多くの方が、自己PRや志望動機といった「話す内容」の準備に注力されますが、面接官は皆様が「どのように振る舞うか」という、入室から退室までの一連の所作(しょさ)にも、厳しく注目しています。
特に、ご自身では無意識にやってしまいがちなのが、面接室のドアを「後ろ手(うしろで)」で閉める行為です。これは、ビジネスマナーにおいて「失礼にあたる」とされる代表的な所作の一つであり、ご自身の評価を不用意に下げてしまう原因にもなりかねません。
この記事では、なぜ「後ろ手」がマイナス印象になるのか、そして薬剤師として求められる「丁寧さ」や「配慮」が伝わる、正しい入退室のマナーについて詳しく解説いたします。
なぜ「後ろ手」でのドアの開閉がマイナス印象なのか
「後ろ手」とは、面接官に背中を向けたまま、あるいはドアの方に完全に向き直らずに、片手でドアノブを引いて閉めるような動作を指します。
この所作がマイナス評価に繋がる理由は、それが相手に「雑な印象」「慌ただしい印象」を与えてしまうからです。面接というフォーマルな場で、相手(面接官)や、その場所(面接室)に対して、最後まで敬意や配慮を払っていない、と受け取られてしまうのです。
薬剤師という職業は、患者様の命と健康に関わる医薬品を扱うため、日常業務において何よりも「丁寧さ」「正確性」「落ち着き」が求められます。面接官が、入退室の際の「後ろ手」という一つの雑な動作を見た時、「この人は、もしかしたら調剤業務や服薬指導においても、どこか雑な部分があるのではないか」と、無意識のうちに皆様の薬剤師としての資質と結びつけて判断してしまう可能性も、ゼロではないのです。
【入室編】「後ろ手」を避ける、正しい入室の流れ
入室時は、これからお世話になる面接官への最初の「ご挨拶」の場面です。
- ノックは3回:ドアを「コン、コン、コン」と3回ノックします。
 - 「どうぞ」の声で入室:室内から「どうぞ」「お入りください」という返事があったら、「失礼いたします」と一礼し、ドアを開けて入室します。
 - ドアを閉める(最重要):入室したら、面接官の方に完全に背中を向けるのではなく、ドアの方に少し斜めに向き直ります。そして、「後ろ手」で引くのではなく、**ドアノブを持った手で、静かに、丁寧にドアを閉めます。**この時、「バタン!」と大きな音が立たないよう、最後まで手を添えて閉め切ることが、皆様の「丁寧さ」と「落ち着き」を示す最初のポイントです。
 - 挨拶:ドアを閉めたら、面接官の方にまっすぐ向き直り、椅子の横まで進みます。そこで「(ご自身の氏名)と申します。本日はよろしくお願いいたします」とハキリと挨拶し、深く一礼します。
 
【退室編】最も見られている、最後の「後ろ手」
面接が終了し、退室する瞬間は、最も「後ろ手」が出やすい、最大の注意点です。
- お礼と一礼:面接終了を告げられたら、まずは座ったまま「本日はお忙しい中、誠にありがとうございました」とお礼を述べます。立ち上がって椅子の横に立ち、再度「ありがとうございました」と深く一礼します。
 - ドアの前で向き直る:ドアの前まで進みます。ここで、そのままドアを開けて出ていってはいけません。
 - 退室の挨拶:ドアの前で、**もう一度、必ず面接官の方にまっすぐ向き直ります。**そして、「失礼いたします」とハキリと述べ、丁寧に一礼します。
 - ドアの開閉(最重要):ドアノブに手をかけ、静かにドアを開けて退室します。そして、**室外に出た後、面接官に背中を向けたままドアを閉める(=後ろ手)のではなく、必ずドアの方に向き直り、**面接官に最後の会釈(えしゃく)をするくらいの気持ちで、静かに、丁寧にドアを閉めます。
 
転職エージェントが、皆様の「所作」の不安もサポートします
「入退室のマナー」や「後ろ手」の癖は、頭では分かっていても、面接本番の緊張状態では、無意識のうちにご自身の癖が出てしまうものです。そして、こうした「所作」の癖は、ご自身一人ではなかなか気づき、修正することが難しいものでもあります。
私たち転職エージェントは、皆様の薬剤師としてのキャリアプランに最適な求人をご紹介するだけでなく、面接本番で皆様の魅力が最大限に伝わるよう、総合的なサポートを行っております。
「模擬面接」の場では、皆様の受け答えの内容はもちろんのこと、こうした「入退室のマナー」「お辞儀の角度」「目線」、そして「後ろ手になっていないか」といった細かな所作まで、客観的な視点で確認し、アドバイスをさせていただくことが可能です。
「自分のマナーが正しいか不安だ」「本番で緊張して、変な癖が出ないか心配だ」
そのような不安を事前に解消し、自信を持って面接本番に臨んでいただくためのお手伝いも、転職エージェントの重要な役割です。面接に関するどんな些細な不安も、どうぞお気軽に私達にご相談ください。







