薬剤師の転職、応募書類の正しい順番とマナー
薬剤師の皆様が転職活動を行う際、心を込めて作成した履歴書や職務経歴書。その内容がいかに素晴らしくても、応募書類を提出する際の「順番」や「まとめ方」といったマナーが守られていなければ、採用担当者に与える第一印象は大きく変わってしまいます。応募書類の提出は、あなたの社会人としての常識や、仕事に対する丁寧な姿勢が最初に評価される重要なプロセスです。この記事では、あなたの真摯な姿勢を伝え、スムーズな選考へと繋げるための、応募書類の正しい順番について詳しく解説します。
なぜ書類の順番が重要なのか
採用担当者は日々多くの応募書類に目を通しているため、短時間で要点を把握できる、分かりやすい書類を好みます。応募書類が正しい順番で重ねられていることは、採用担当者があなたの経歴をスムーズに、そして論理的に理解する手助けとなります。
これは、相手が読みやすいように配慮するという、社会人としての基本的なコミュニケーション能力の表れです。正しい順番で丁寧にまとめられた書類は、それだけであなたの丁寧な人柄や、仕事に対する真摯な姿勢を無言で伝えてくれるのです。
郵送する場合の正しい順番
応募書類を郵送する場合、封筒を開けた採用担当者が最初に目にするのは「送付状(添え状)」です。そのため、一番上に送付状を置き、次にあなたのプロフィールを簡潔にまとめた「履歴書」、そして詳細な業務経験を記した「職務経歴書」と続けます。もし、その他に資格証のコピーなどを同封する場合は、職務経歴書の後ろに重ねます。
つまり、上から「送付状」→「履歴書」→「職務経歴書」→「その他の書類」という順番が、最も一般的で丁寧なマナーです。この順番で重ねた書類一式を、無色透明のクリアファイルにまとめてから封筒に入れることで、書類を保護し、さらに丁寧な印象を与えることができます。
面接で手渡しする場合の順番
面接の場で応募書類を直接手渡しする場合は、郵送時とは異なり、挨拶状の役割を担う「送付状」は原則として不要です。その場合は、あなたの顔写真が貼付された「履歴書」を一番上にします。履歴書は、あなたという人物を特定するための最も基本的な書類であり、いわば名刺のような役割も果たすためです。
したがって、手渡しの場合の正しい順番は、上から「履歴書」→「職務経歴書」→「その他の書類」となります。この順番で重ねた書類をクリアファイルに入れ、面接官から提出を求められた際に、封筒から取り出してスマートにお渡ししましょう。
クリップで留める位置もマナーの一つ
複数枚にわたる応募書類は、バラバラにならないように一つにまとめる必要があります。その際、ホッチキス(ステープラー)で留めるのは避けましょう。採用担当者が書類をコピーしたりスキャンしたりする際に、針を外す手間をかけさせてしまうためです。
応募書類は、左上の角をクリップで1箇所だけ留めるのが正しいマナーです。この際、キャラクターものや色付きのクリップではなく、ビジネスシーンにふさわしいシルバーのゼムクリップを使用します。この小さな心遣いが、あなたの評価をさらに高めることに繋がります。