面接に落ちても「気にしない」。その気持ちの切り替え方と次へ進む考え方

転職活動において、面接の結果に一喜一憂してしまうのは仕方のないことです。特に、薬剤師としてのキャリアを真剣に考え、準備を重ねて臨んだ面接で不採用の通知を受けた時、「気にしないようにしよう」と頭では分かっていても、落ち込んだり、自信を失いかけたりしてしまうのは当然の感情です。

しかし、転職活動を成功させるためには、その結果を「気にしない」ようにするのではなく、「どのように受け止め、次に活かすか」という視点へと考え方をシフトさせることが重要です。

この記事では、面接に落ちたという事実と向き合い、過度に「気にしない」ための心の持ち方について解説します。

面接での不採用は「人格の否定」ではない

面接に落ちた時、私たちが最も「気にしてしまう」理由は、その結果がまるで自分自身のスキルや経験、さらには人柄まですべてを否定されたかのように感じてしまうからです。

しかし、採用面接は「能力を測る試験」であると同時に、それ以上に「企業文化やチームとの相性（マッチング）を見る場」でもあります。皆様の薬剤師としての能力が十分であっても、職場の雰囲気、求める人物像とのわずかな方向性の違い、あるいは単なる「タイミング」や「ご縁」といった、ご自身の努力ではコントロールできない要素で結果が決まることも少なくありません。

不採用は「あなたに価値がない」ということでは決してなく、「今回はご縁がなかった」という事実に過ぎないと捉え直すことが、「気にしない」ための第一歩です。

「気にしない」と「反省しない」は違う

「気にしない」という言葉を聞くと、「何も反省せずに、ただ忘れてしまえばいい」と捉えてしまうかもしれませんが、それは少し違います。もし、面接での受け答えに明らかな課題があったのであれば、それを放置して「気にしない」ふりをしていても、次の面接で同じことを繰り返してしまう可能性があります。

大切なのは、「必要以上に気にしない」こと、そして「反省すべき点を客観的に見極める」ことです。

とはいえ、面接に落ちたご自身で「なぜ不採用だったのか」を正確に分析することは非常に困難です。推測で「あそこの回答がいけなかったのかもしれない」と考え始めると、かえって不要な点まで「気にしてしまい」、悪循環に陥ってしまいます。

客観的な事実が「気にしすぎ」を防ぐ

一人で転職活動をしていると、この「客観的な振り返り」ができません。憶測で悩み、落ち込む時間を過ごすことになってしまいます。

このような時、転職エージェントは皆様の大きな助けとなります。エージェントを利用する最大のメリットの一つは、面接に落ちた場合、その「具体的な理由」を皆様に代わって企業側からヒアリングできる点にあります。

「スキル面は高く評価されていたが、今回はよりマネジメント経験の豊富な方を優先した」「人柄は魅力的だったが、希望する働き方と募集ポジションが合致しなかった」といった客観的なフィードバックを得ることができれば、何を反省し、何を「気にしなくてよい」のかが明確になります。

理由がわからないまま「気にしない」ように努めるのは難しいものです。しかし、客観的な事実を知ることで、気持ちに整理をつけ、自信を持って次のステップに進むことができます。一人で抱え込まず、プロのサポートを活用することで、心の負担を軽くしてみてはいかがでしょうか。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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