面接の手応えは「落ちた」はずが「受かってた」。自己評価と結果が異なる理由とは

転職活動中の面接は、何度経験しても緊張するものです。面接が終わった後、「あの質問にもっとうまく答えられれば」「面接官の反応が今ひとつだった」と振り返り、「今回は落ちたかもしれない」と落ち込んでしまうこともあるでしょう。

しかし、不思議なことに、自分では「完全に落ちた」と確信していた面接から、後日「合格」や「内定」の連絡が届くケースは、決して珍しくありません。薬剤師の皆様の転職活動においても、こうした「手応えと結果の逆転」はしばしば起こり得ます。

なぜ、自己評価では「落ちた」はずの面接が、「受かってた」という結果につながるのでしょうか。この記事では、その背景にある理由と、転職エージェントがどのようにサポートできるかについて解説いたします。

なぜ「落ちた」と思ったのに「受かっていた」のか

面接の手応えと実際の結果が異なる理由は、応募者側と企業側との間に「評価の視点」のズレがあるからです。

応募者が重視する点と、企業が評価する点

多くの場合、応募者である皆様は、「質問に流暢に、よどみなく答えられたか」「準備した自己PRを完璧に伝えられたか」といった「パフォーマンス」の側面を自己評価の基準にしがちです。少しでも言葉に詰まったり、想定外の質問に慌ててしまったりすると、「うまくできなかった、落ちた」と感じてしまいます。

しかし、企業側、特に薬局や病院の採用担当者は、異なる視点で皆様を見ています。薬剤師という専門職の採用において、流暢さよりも「誠実さ」「人柄」「困難な質問に対しても正直に考えようとする姿勢」を高く評価することが多いのです。

皆様が「うまく答えられなかった」と感じた質問こそが、実は企業側が皆様の「素の対応力」や「真摯さ」を見るために重要視していたポイントであり、そこで見せた実直な姿が評価され、「受かってた」という結果につながることはよくあります。

他の応募者との「相対評価」であること

面接は、絶対的な基準で合否が決まる試験とは異なり、多くの場合「相対評価」で決まります。ご自身の手応えがいまひとつであったとしても、企業が設定した採用基準を満たしており、かつ、他の応募者と比較した結果、皆様の経験や人柄がそのポジションに最も適していると判断されれば、合格となります。

自分では「落ちた」と思うような手応えでも、それはあくまで主観的な感覚であり、客観的な評価とは異なることを理解しておく必要があります。

「不採用」の連絡後に「採用」となるケース

「面接 落ちた 受かってた」というキーワードには、「一度不採用の連絡を受けた後、やはり採用（合格）となった」という、いわゆる「繰り上げ合格」のような状況を期待する心理も含まれているかもしれません。

結論から申し上げますと、こうしたケースは非常に稀ではありますが、可能性としてはゼロではありません。例えば、採用枠が1名であった場合に、内定を出した第一候補の方が辞退された結果、次点であった皆様に改めて連絡が来るといった状況です。

しかし、これはあくまで例外的なケースであり、これを期待して転職活動を進めるのは現実的ではありません。

なぜ「受かっていた」のかを知る重要性

もし「落ちた」と思っていた面接に「受かっていた」場合、その理由を正確に把握することは、皆様の自信につながるだけでなく、仮にその企業への入職を選ばなかったとしても、次の転職活動に大いに役立ちます。

「自分では短所だと思っていた部分が、実は長所として評価されていた」「この経験が、この業界では強みになるのか」といった客観的な評価を知ることは、ご自身のキャリアを再認識する上で非常に重要です。

転職エージェントが「評価のズレ」を解消します

こうした面接の手応えと結果のズレは、一人で転職活動をしていると大きな不安やストレスの原因となります。転職エージェントは、まさにこの「ズレ」を解消するための専門家です。

エージェントは、皆様が面接に臨む前から、応募先企業が「どのような人物を求めているか」「面接でどのポイントを重視しているか」を熟知しています。そのため、皆様の経験や強みのうち、どの部分をアピールすべきか、具体的なアドバイスが可能です。

そして何より、面接が終わった後、皆様が「落ちた」と感じていても「受かっていた」場合、なぜ合格したのか、企業の担当者から具体的な評価ポイントをヒアリングし、皆様にフィードバックすることができます。

「ご自身では気づいていなかった、あの発言が非常に高く評価されていましたよ」といった客観的な事実は、皆様の大きな自信となります。また、万が一「繰り上げ合格」のような稀なケースが発生した場合でも、エージェントが企業との窓口となっているため、その情報がいち早く皆様に届くことになります。

面接の手応えに一喜一憂し、ご自身の評価に迷う必要はありません。皆様の価値を客観的に把握し、企業側に正しく伝えてくれる転職エージェントを活用することで、不安を自信に変え、最適なキャリアを歩んでいきましょう。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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