薬剤師の履歴書、「扶養家族数」の正しい書き方と数え方
薬剤師の転職活動で履歴書を作成する際、基本情報を記入する欄の中に「扶養家族数」という項目があります。普段あまり意識することのないこの項目について、「誰を扶養家族として数えれば良いのか」「配偶者は含まれるのか」など、その正しい数え方や書き方に迷ってしまう方は少なくありません。この記事では、履歴書の扶養家族欄の役割と、ご自身の状況に合わせた正確な書き方について詳しく解説します。
履歴書の「扶養家族数」が持つ意味とは
まず、企業が履歴書で扶養家族の人数を確認する主な理由は、社会保険や所得税の手続き、そして家族手当などの福利厚生の支給額を算出するために必要な情報だからです。つまり、採用後の労務管理を円滑に進めるための、事務的な確認事項としての意味合いが強い項目です。この欄の記載内容が、直接的に採用の合否に影響することは、基本的にはありませんので、ご自身の状況を正直に、かつ正確に記載することが大切です。
「扶養家族」に含まれる人、含まれない人
履歴書における「扶養家族」とは、一般的に、健康保険上の被扶養者と、所得税法上の扶養親族を指します。具体的には、あなたの収入によって生計を立てている、配偶者、子供、両親などが該当します。
重要なポイントは、その家族の年収です。一般的に、年収が130万円未満(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)であることが、健康保険上の被扶-養者として認められる一つの基準となります。
一方で、共働きでご自身の収入がある配偶者や、アルバイトなどで一定以上の収入がある子供は、扶養家族には含まれません。また、ご自身がご両親や配偶者の扶養に入っている場合、あなたにとっての扶養家族は「0人」となります。
「扶養家族数」と「配偶者の扶養義務」の欄の書き方
履歴書のフォーマットには、「扶養家族数」の欄と、それに付随して「配偶者の有無」「配偶者の扶養義務の有無」を問う欄が設けられていることが一般的です。これらの項目は、それぞれ関連していますので、セットで正しく理解しましょう。
「扶養家族数」の欄には、配偶者を除いた扶養家族の人数を記入します。
「配偶者の有無」の欄は、文字通り配偶者がいれば「有」に、いなければ「無」に丸をします。
「配偶者の扶養義務の有無」の欄は、あなたの収入で配偶者を養っている場合に「有」に、配偶者自身に収入があり、扶養していない場合は「無」に丸をします。
【状況別】扶養家族数の具体的な記入例
ご自身の状況に合わせて、どのように記入すれば良いか、具体的な例を見ていきましょう。
独身で、一人暮らしの場合
・扶養家族数:0人
・配偶者:無
・配偶者の扶養義務:無
共働きの配偶者がいる場合(子供なし)
・扶養家族数:0人
・配偶者:有
・配偶者の扶養義務:無
専業主婦(主夫)の配偶者と、子供が1人いる場合
・扶養家族数:1人 (子供の人数)
・配偶者:有
・配偶者の扶養義務:有
ご自身の収入で、同居しているご両親2人を扶養している場合(独身)
・扶養家族数:2人
・配偶者:無
・配偶者の扶養義務:無
ご自身の状況がどのパターンに当てはまるか分からない場合は、現在の健康保険証などを確認するか、ご家族に相談してみると良いでしょう。正確な情報を丁寧に記載することが、あなたの信頼性を示すことに繋がります。