薬剤師の転職、履歴書に返信用封筒は必要?正しいマナーを解説
薬剤師の転職活動で応募書類を郵送する際、募集要項に「返信用封筒を同封のこと」と記載されていることがあります。普段あまり馴染みのないこの指示に、「どのような封筒を準備すれば良いのか」「宛名や切手はどうすれば?」と、そのマナーや準備の方法に戸惑ってしまう方も少なくないでしょう。この記事では、履歴書に添える返信用封筒の役割と、採用担当者に好印象を与えるための正しい準備の仕方について詳しく解説します。
なぜ返信用封筒が必要なのか
企業や医療機関が応募者に返信用封筒の同封を求める主な理由は、選考結果の通知や、提出された応募書類(履歴書など)を返却するために使用するためです。特に、応募者が多い場合、採用担当者が一人ひとりの宛名を書いて切手を貼るという作業は、大きな負担となります。返信用封筒を準備してもらうことで、企業側は事務的な作業を効率化できるのです。応募者にとっては、募集要項の指示に正確に従うことで、ビジネスマナーを理解し、細やかな配慮ができる人物であるという、真摯な姿勢を示す機会にもなります。
返信用封筒の正しい準備の仕方
返信用封筒を準備する際は、封筒のサイズ、宛名の書き方、そして切手の料金に注意が必要です。
封筒のサイズと選び方
返信用封筒のサイズは、何が返送されてくるかによって選びます。選考結果の通知書など、A4用紙を三つ折りにして送付されることが想定される場合は、「長形3号(なががたさんごう)」の封筒が適しています。もし、履歴書や職務経歴書といった応募書類そのものの返却を目的としている場合は、それらが折らずに入る「角形A4号」または「角2」サイズの封筒を用意しましょう。特に指定がない場合は、A4用紙が三つ折りで入る長形3号を選んでおけば問題ありません。色は、白色の無地のものがフォーマルで丁寧な印象を与えます。
宛名の書き方と「行」「宛」の使い方
封筒の表面には、ご自身の郵便番号、住所、そして氏名を正確に記載します。この際、ご自身の氏名の下に付ける敬称は「様」ではなく、「行」または「宛」とするのが正しいマナーです。これは、返送する相手(採用担当者)が、あなたへの敬称である「様」に書き直すためのスペースを残しておくという、相手への配慮を示すためのものです。「行」と「宛」のどちらを使っても構いません。
切手の選び方と料金
返信用封筒には、あらかじめ切手を貼っておく必要があります。長形3号の封筒であれば、25gまでの定形郵便物として、84円切手を貼るのが一般的です。もし、応募書類の返却が想定され、角形A4号などの大きな封筒を用意した場合は、返送される書類の重さを考慮する必要があります。履歴書や職務経歴書などを含めると、50gを超える可能性が高いため、120円切手を貼っておくと安心です。料金が不明な場合は、郵便局の窓口で確認すると確実です。
募集要項に指示がない場合は同封不要
もし、募集要項に返信用封筒に関する記載が一切なければ、応募者側から自主的に同封する必要はありません。近年では、個人情報保護の観点から応募書類を返却せず、企業側で責任を持って廃棄する方針をとっているところも多く、選考結果もメールで通知されるのが一般的です。指示がないにもかかわらず返信用封筒を同封すると、かえって採用担当者を困惑させてしまう可能性もあります。あくまで、応募先からの指示があった場合にのみ、本記事で解説したマナーに沿って、丁寧に準備するようにしましょう。