薬剤師の履歴書、「通勤時間」「最寄り駅」欄の正しい書き方
履歴書を作成する際、氏名や住所など基本情報を記入する欄の中に、「通勤時間」や「最寄り駅」といった項目が設けられています。一見すると、単なる事務的な情報に思えるこれらの項目ですが、実は採用担当者があなたの就労環境や継続勤務の可能性を判断する上で、意外と参考にしている部分でもあります。この記事では、薬剤師の転職活動において、採用担当者に安心感を与える、通勤時間や交通機関に関する情報の正しい書き方を詳しく解説します。
「通勤時間」の正しい計算方法と書き方
履歴書に記載する通勤時間は、自宅のドアを出てから、応募先のオフィスや店舗の入口に到着するまでの、乗り換え時間や待ち時間、徒歩の時間などもすべて含めた「片道の所要時間」を記入するのが一般的です。いわゆる「ドアツードア」の時間を想定してください。
時間を算出するには、インターネットの乗り換え検索サイトや地図アプリなどを活用するのが最も正確で便利です。複数の通勤ルートが考えられる場合は、最も現実的で、安定して利用できるルートの所要時間を参考にしましょう。算出された時間は、「43分」であれば5分単位に切り上げて「約45分」、「1時間12分」であれば「約1時間15分」というように、少し余裕を持たせた上で、おおよその時間を記載するのが一般的です。
「最寄り駅」と利用する交通機関の書き方
最寄り駅を記載する欄には、自宅から最も近い駅の名称を記入します。その際、「JR鹿児島本線 博多駅」や「福岡市地下鉄空港線 天神駅」のように、利用する路線名もあわせて記載すると、採用担当者にとってより親切で分かりやすい情報となります。
もし、履歴書のフォーマットに利用する交通機関を記載する欄があれば、通勤で利用する主要なものを書きます。例えば、電車とバスを乗り継ぐのであれば「電車、バス」と記載します。詳細な乗り換え経路までを、この欄で説明する必要はありません。
引っ越しを予定している場合の伝え方
現在の住まいから応募先までの通勤が現実的ではないものの、採用が決まった際には転居を考えている、というケースも少なくありません。その場合は、採用担当者が抱くであろう「遠方からの通勤は継続できるだろうか」という懸念を払拭するために、その意思を明確に伝えておくことが非常に重要です。
履歴書の「本人希望記入欄」などを活用し、「採用いただきました際には、速やかに貴社(貴院・貴局)へ通勤可能な範囲へ転居する予定です。」といった一文を書き添えておきましょう。これにより、あなたの入社意欲の高さと、計画性を示すことができます。
通勤時間が長いと選考で不利になるのか
通勤時間が片道で1時間半を超えるなど、客観的に見て長距離である場合、採用担当者は「毎日の通勤による身体的な負担が大きく、長期的な勤務が難しいのではないか」と心配する可能性があります。特に、薬剤師の業務はシフト制であったり、緊急時の対応が求められたりすることもあるため、通勤時間は無視できない要素です.
もし、ご自身の通勤時間が長いと感じる場合は、「本人希望記入欄」に「通勤時間については問題なく、業務に支障はございません。」と一言添えたり、面接の場で、体力面や自己管理能力に自信があることをアピールしたりすると、採用担当者の不安を和らげることができます。