薬剤師の転職、履歴書が雨で濡れた！その時の正しい対処法

薬剤師の転職活動において、面接当日に限って不意の雨に見舞われ、大切に準備した履歴書が濡れてしまった、という経験は、想像するだけでも冷や汗が出るものです。「少し乾かせば大丈夫だろうか」「このまま提出しても良いのだろうか」と、パニックになってしまうかもしれません。しかし、このような不測の事態にどう対応するかで、あなたの社会人としての危機管理能力や真摯な姿勢が問われます。この記事では、万が一履歴書が濡れてしまった場合の、正しい対処法と基本マナーを詳しく解説します。

濡れた履歴書を提出するのは絶対にNG

まず最も重要な原則として、たとえわずかな水滴であっても、一度濡れてしまった履歴書をそのまま提出することは、ビジネスマナーとして絶対に認められません。水に濡れた紙は、乾いても必ずシワやインクのにじみ、波打ちといった跡が残ります。そのような状態の書類を提出することは、採用担当者に「準備が不十分である」「物事を丁寧に扱えない人物なのではないか」といった、極めてネガティブな印象を与えてしまいます。

薬剤師という職業は、患者様の命と健康に関わる医薬品を扱う上で、細心の注意と完璧さが求められる仕事です。その第一歩である応募書類に不備があることは、あなたの専門職としての信頼性を根本から損なう行為であると心得ましょう。

濡れてしまった場合の応急処置と根本的な解決策

もし、移動中に履歴書が濡れてしまったことに気づいたら、まずはティッシュや清潔なハンカチで、こすらずに優しく水分を吸い取ります。しかし、これはあくまでシミやシワを最小限に抑えるための応急処置に過ぎません。ドライヤーで乾かそうとしたり、重い本でプレスしたりしても、一度水分を含んだ紙を完全に元の状態に戻すことは不可能です。

したがって、唯一の正しい対処法は、「新しい履歴書を準備し直す」ことです。これが、あなたの誠実さを示すための最善の行動となります。

時間がない場合のスマートな対処法

問題は、面接開始まで時間的な余裕がない場合です。このような緊急事態に備え、履歴書データは常にクラウド上やUSBメモリに保存しておくことを強くお勧めします。そうすれば、最寄りのコンビニエンスストアのマルチコピー機などを利用して、すぐに新しい履歴書を印刷することが可能です。

もし手書きの履歴書が濡れてしまった場合や、再印刷が物理的に不可能な状況であれば、正直に状況を説明することが最善の策です。面接の冒頭で、「大変申し訳ございません。本日こちらへ向かう途中、不意の雨で履歴書を濡らしてしまいました。後日、改めて綺麗な状態のものを提出させていただいてもよろしいでしょうか」と、誠心誠意お詫びし、指示を仰ぎましょう。潔く非を認め、誠実に対応する姿勢は、決してマイナスの評価にはなりません。

事前の対策でトラブルを防ぐ

このような事態を未然に防ぐためには、日頃からの準備が何よりも大切です。履歴書を持ち運ぶ際は、必ず無色透明のクリアファイルに入れ、さらにそれを封筒に入れるという二重の対策を徹底しましょう。雨が降りそうな天候の日は、鞄ごとビニール袋で覆うなどの工夫も有効です。応募書類を「大切な商品」として扱う意識を持つことが、あなたのプロフェッショナルとしての評価を守ることに繋がります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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