薬剤師の転職、在職中の履歴書「退職予定」の正しい書き方
現在の職場に勤務しながら、ご自身のキャリアアップや新たな可能性を求めて転職活動を行う薬剤師の方は少なくありません。その際、履歴書の職歴欄をどのように記載すれば良いのか、特に「退職予定」である旨をどう伝えれば、採用担当者にスムーズに理解してもらえるのかと、書き方に迷うこともあるでしょう。この記事では、在職中に転職活動を行う際の履歴書の正しい書き方と、採用担当者に入社可能時期を的確に伝えるためのポイントを詳しく解説します。
職歴欄の基本的な書き方は「現在に至る」
まず、現在も企業や医療法人に在籍している場合の職歴欄の基本的な書き方を確認しましょう。最後の勤務先の情報(入社年月、会社名、業務内容など)を記載した上で、その次の行に「現在に至る」と記載します。この際、「退職」という言葉は一切使用しません。そして、職歴欄全体の締めくくりとして、さらにその一行下の右端に「以上」と書きます。これが、あなたが現在もその組織に在籍していることを示す、最も正確で一般的な書き方です。
退職日がすでに決まっている場合の書き方
すでに現在の職場に退職の意思を伝えており、最終出社日や正式な退職年月日が確定している場合は、その情報を履歴書に書き添えるのが非常に親切な対応です。採用担当者は、あなたがいつから入社可能なのかを具体的に把握できるため、その後の選考プロセスを円滑に進めることができます。
書き方としては、職歴欄の「現在に至る」と記載した行のすぐ下に、「(令和〇年〇月〇日 退職予定)」といった形で、括弧書きで明記するのが分かりやすく、一般的です。
退職日は未定だが、入社可能時期の目安を伝えたい場合
まだ現在の職場に退職の意思を伝えていない、あるいは、ご自身の業務の引き継ぎにどの程度の期間が必要か現時点では不明確、というケースも多いでしょう。そのような場合に、憶測で具体的な退職予定日を記載するのは避けるべきです。
そこで活用したいのが、履歴書の「本人希望記入欄」です。この欄に、内定をいただいた後、おおよそどのくらいの期間で入社が可能かという目安を記載します。例えば、「現在在職中ですが、内定をいただきましたら、業務の引き継ぎを円滑に行い、1ヶ月から2ヶ月程度で入社可能です。」といった一文を書き添えるだけで、採用担当者は採用計画を立てやすくなり、あなたの計画性や責任感の強さを評価してくれる可能性もあります。
在職中の転職活動は不利にはならない
そもそも、在職中に転職活動を行うことに対して、採用担当者がネガティブな印象を持つことは、まずありません。むしろ、「現在の職務をきちんと全うしながら、次のキャリアを真剣に考えている、責任感のある人物」と、ポジティブに評価されることがほとんどです。キャリアのブランク期間がないため、薬剤師としてのスキルや知識が鈍っていないという大きなメリットもあります。したがって、在職中であることを隠したり、ためらったりする必要は全くなく、堂々と「現在に至る」と記載し、転職活動に臨みましょう。







