2025.11.03

薬剤師の資格を活かす「健康食品」業界の求人：その魅力と転職のポイント

kusuri0530

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

薬剤師の皆様がご自身のキャリアプランを考える際、その活躍の場は調剤薬局や病院だけに限られるものではありません。皆様が持つ薬学に関する高度な専門知識は、医薬品だけでなく、サプリメントや「健康食品」を取り扱う業界においても、非常に重要な役割を担っており、専門性を活かせる「薬剤師求人」として注目されています。

健康志向の高まりを受け、セルフメディケーションが推進される中、食品業界では「機能性表示食品」や「特定保健用食品（トクホ）」など、健康への寄与を科学的根拠に基づいて訴求する製品市場が拡大しています。この記事では、薬剤師が健康食品業界の求人でどのように求められているのか、その具体的な業務内容や転職の際のポイントについて解説します。

Contents

なぜ健康食品業界に薬剤師の求人があるのか
健康食品業界における薬剤師の主な仕事内容
研究・開発職
品質管理・品質保証（QC・QA）
薬事・学術
調剤経験からの転職は可能か
「健康食品」業界の薬剤師求人探しの難しさ
転職エージェントを活用する利点

なぜ健康食品業界に薬剤師の求人があるのか

一見、食品と薬剤師の関わりは薄いように思われるかもしれません。しかし、「健康食品」やサプリメントは、「食品」と「医薬品」の境界領域にあり、人々の健康維持や増進に深く関わります。

特に、機能性表示食品や特定保健用食品は、その安全性や機能性の科学的根拠を示す必要があり、製品の広告表現も薬機法や食品表示法、健康増進法といった法律によって厳しく規制されています。

こうした背景から、医薬品に関する深い知識、人体の生理機能や栄養学の知見、そして関連法規への理解を持つ薬剤師の専門性は、健康食品を扱う企業にとって非常に価値の高いものとなっており、専門職としての求人に繋がっています。

健康食品業界における薬剤師の主な仕事内容

薬剤師が健康食品業界で活躍できる職種は多岐にわたりますが、薬剤師向けの求人で主に薬学の専門知識が求められるのは以下のような部門です。

研究・開発職

サプリメントや健康食品、機能性表示食品などの新製品を開発する部門です。新しい機能性関与成分の探索や、その安全性・有効性の評価、あるいは製品の処方設計（製剤開発）などを行います。薬学部で学んだ薬理学、生化学、衛生化学といった知識がダイレクトに活かされます。

品質管理・品質保証（QC・QA）

製造された製品が、定められた規格や基準を満たしているかを厳密に試験・管理し、その品質を「保証」する、極めて重要な役割を担います。医薬品の製造管理基準（GMP）に関する知識は、健康食品の品質管理においても非常に応用が利くため、薬剤師の専門性が高く評価される部門です。

薬事・学術

製品の機能性に関する科学的根拠（エビデンス）を収集・構築し、行政（消費者庁など）への届出（例：機能性表示食品の届出）を行ったり、製品パッケージや広告の表現が法律に抵触していないかをチェックしたりする専門部門です。また、お客様相談室などで、専門的な問い合わせに対応する学術的な役割を担うこともあります。

調剤経験からの転職は可能か

健康食品業界への転職を考える際、「調剤薬局や病院での経験しかないが、転職できるのだろうか」という不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、研究・開発職などでは大学院での研究経験が求められることも多く、調剤経験とは異なるスキルセットが必要となる場合が一般的です。しかし、品質保証や薬事・学術といった部門では、未経験からでも挑戦可能な求人が存在するケースもあります。医薬品を扱ってきた薬剤師としての、品質や安全性に対する高い意識や、薬機法への基本的な理解は、大きな強みとして評価される可能性があります。