薬剤師の職務経歴書、「業務内容」を箇条書きで見やすく書くコツ
薬剤師の皆様が転職活動を行う際、ご自身のスキルや経験を詳細にアピールするための職務経歴書。その中でも、あなたがこれまで「何をしてきたのか」を具体的に示す「業務内容」の項目は、採用担当者があなたの即戦力性を判断する上で最も注目する部分です。この業務内容を、長い文章で説明するのではなく、箇条書きを用いて要点を簡潔にまとめることが、採用担当者に好印象を与えるための重要な鍵となります。この記事では、あなたのキャリアを効果的に伝える、見やすい業務内容の書き方を詳しく解説します。
なぜ業務内容を箇条書きで書くのか
採用担当者は日々多くの応募書類に目を通しているため、短時間で要点を把握できる、分かりやすい書類を好みます。業務内容を長い文章で書いてしまうと、どこが重要なポイントなのかが伝わりにくく、最後まで読んでもらえない可能性さえあります。
箇条書きを用いることで、あなたが担当してきた業務が項目ごとに整理され、視覚的に非常に分かりやすくなります。これにより、採用担当者はあなたの経験の幅と深さを瞬時に理解することができ、「読み手への配慮ができる、論理的な思考の持ち主だ」というポジティブな印象を与えることができるのです。
箇条書きで記載すべき内容
業務内容を箇条書きで記載する際は、単に「調剤、服薬指導」と書くだけでなく、あなたの経験の質と量が具体的に伝わるような情報を補足することが重要です。まず、勤務していた薬局や病院の基本的な情報(応需処方箋枚数、主な診療科、病床数など)を示した上で、以下の内容を具体的に記述しましょう。
基本的な業務内容としては、「調剤、監査、服薬指導、薬歴管理」が挙げられます。これらに加え、「医薬品の在庫管理、発注業務」「後輩薬剤師の指導・育成」「在宅医療における訪問服薬指導」といった、ご自身が担ってきた役割やプラスアルファの経験を具体的に示します。
【状況別】業務内容の具体的な書き方と例文
ここでは、箇条書きを用いた業務内容の書き方を、具体的な例文とともにご紹介します。
調剤薬局での経験を記載する場合
・内科、小児科、皮膚科の処方箋を中心に、1日平均100枚の調剤、監査、服薬指導、薬歴管理業務に従事。
・医薬品の在庫管理および発注業務を担当し、不動在庫の削減に貢献。
・後輩薬剤師(パートタイマー)1名のOJT指導を担当。
・患者様の待ち時間短縮のため、散薬の予製棚の整理方法を提案・実行。
病院での経験を記載する場合
・病棟薬剤業務(循環器内科、50床)の担当薬剤師として、持参薬管理、配薬カートのセット、注射薬の混合調製に従事。
・医師、看護師とのカンファレンスに週1回参加し、薬学的観点から処方提案を実施。
・DI(医薬品情報)業務担当として、院内向けDIニュースを月1回作成・発行。
・院内勉強会の企画・運営を担当。
箇条書きをより効果的に見せるポイント
箇条書きをさらに効果的なアピールにするためには、いくつかのポイントがあります。まず、「後輩薬剤師2名の指導を担当」「在庫コストを前年比で5%削減」というように、可能な限り具体的な「数字」を盛り込むことです。これにより、あなたの貢献度が客観的で説得力のあるものになります。
次に、応募先の企業や医療法人が求める人物像を深く理解し、その求人内容と関連性の高い業務経験から順に記載することも有効です。採用担当者の目に留まりやすい上部に、最もアピールしたい経験を配置する「戦略的」な視点が、書類選考の通過率を高めることに繋がります。