薬剤師の転職、職務経歴書の正しい順番は?【書類全体・記載順】
薬剤師の皆様が転職活動を行う際、ご自身のスキルや経験を詳細にアピールするための職務経歴書は、採用の可否を左右する非常に重要な書類です。その作成にあたり、意外と多くの方が迷うのが、書類をどのような「順番」で構成し、提出すれば良いのかという点です。実は、この順番の作り方一つで、採用担当者に与える印象は大きく変わります。この記事では、あなたのキャリアがより効果的に伝わる、職務経歴書の正しい順番について、書類全体の重ね方から、職務経歴書内の記載順序までを詳しく解説します。
応募書類全体の重ねる順番
まず、職務経歴書を履歴書など他の書類と共に提出する際の、全体の重ねる順番についてです。採用担当者が封筒を開封したときに、自然な流れで書類を読み進められるように配慮することが、社会人としての基本的なマナーです。郵送で提出する場合、一番上にくるのが「送付状(添え状)」、次に「履歴書」、「職務経歴書」、そして最後に資格証のコピーなど「その他の応募書類」という順番で重ねるのが基本です。この一式を、無色透明のクリアファイルにまとめて封筒に入れます。この順番により、採用担当者はまず送付状で概要を把握し、次に履歴書であなたのプロフィールを確認し、最後に職務経歴書であなたの詳細なキャリアとスキルを深く理解するという、スムーズな思考の流れをサポートすることができます。
職務経歴書内の記載順序:編年体式と逆編年体式
職務経歴書の中で、ご自身の職歴をどのような順番で記載するかには、主に二つの形式があります。ご自身のキャリアやアピールしたいポイントに合わせて、最適なものを選びましょう。
一つ目は「編年体式」です。これは、過去から現在へと、経歴を古い順に記載していく、最もオーソドックスな形式です。キャリアの変遷が分かりやすく、採用担当者があなたの成長過程や経験の積み重ねを順を追って理解しやすいというメリットがあります。初めて転職する方や、これまで一貫したキャリアを歩んでこられた薬剤師の方にとっては、ご自身の経歴を整理しやすく、最もおすすめの形式と言えます。
二つ目は「逆編年体式」です。これは、現在から過去へと遡って記載する形式です。採用担当者はあなたの最新のスキルや経験を最初に目にすることになるため、直近の職場で得た専門的な経験や、即戦力性を特にアピールしたい場合に大きな効果を発揮します。キャリアが長い方や、応募先の業務内容と親和性の高い経験を直近で積んでいる場合に有効な形式です。
職務経歴書を構成する項目の順番
職務経歴書全体の構成にも、採用担当者にとって読みやすい、おすすめの順番があります。まず、冒頭にはキャリア全体の概要を伝える「職務要約」を記載します。採用担当者は非常に多忙であり、まずこの要約を読んで続きを読むかどうかを判断するため、最も重要な項目です。次に、具体的な業務内容を記す「職務経歴」を記載します。そして、これまでの経験から得た強みをまとめる「活かせる経験・知識・スキル」の項目を設け、最後に、仕事への熱意や将来のビジョンを伝える「自己PR」で締めくくります。この「要約→詳細→スキルの整理→熱意」という流れが、あなたのキャリアを論理的かつ効果的に伝えるための王道の順番と言えるでしょう。