薬剤師の転職、スプレッドシートで職務経歴書を作成する方法
薬剤師の皆様が転職活動を行う際、ご自身のスキルや経験を詳細にアピールするための職務経歴書は、採用の可否を左右する非常に重要な書類です。近年ではパソコンで作成するのが一般的ですが、その際に意外と便利で高機能なツールが、ExcelやGoogleスプレッドシートといった「スプレッドシート(表計算ソフト)」です。この記事では、スプレッドシートを使って、採用担当者に好印象を与える職務経歴書を効率的に作成するための具体的な手順とコツを詳しく解説します。
なぜスプレッドシートで職務経歴書を作成するのか
職務経歴書の作成にスプレッドシートが推奨されるのには、多くの明確なメリットがあります。最大の利点は、セル(マス目)で構成されているため、各項目が定められた枠内にきれいに収まり、文字を入力しても全体のレイアウトが崩れにくいという点です。Wordのように、少し文字を追加しただけで全体のレイアウトが大きくずれてしまうといった心配が少なく、各項目を埋めていく作業を直感的に進めることができます。
また、在庫管理やデータ集計など、日々の業務でExcelなどを使い慣れている薬剤師の方も多く、普段から慣れ親しんだツールでストレスなく作成できるのも大きな魅力です。
スプレッドシートでの職務経歴書作成の具体的なステップ
スプレッドシートで職務経歴書を作成する手順は、非常にシンプルです。まず、インターネット上からスプレッドシート形式の職務経歴書テンプレートをダウンロードします。転職情報サイトや、ソフトウェアの公式サイトなどでは、薬剤師の転職に適した様々なテンプレートが無料で提供されています。
テンプレートをダウンロードしたら、ファイルを開き、職務要約、職務経歴、活かせる経験・スキル、自己PRといった項目を、各セルに直接入力していきます。証明写真も、「挿入」メニューから画像ファイルを選択し、指定のセル内に配置します。すべての項目を入力し終えたら、誤字脱字がないか、日付の表記(西暦か和暦か)が履歴書と統一されているかなどを入念にチェックしましょう。
作成時に気をつけるべき注意点
スプレッドシートで職務経歴書を作成する際に最も注意すべき点は、画面上の見た目と印刷後のレイアウトが異なる場合があることです。そのため、印刷する前やPDFに変換する前には、必ず「印刷プレビュー」機能を使って、意図した通りにページ内に収まっているか、文字の途中で改ページされていないかなどを確認する習慣をつけましょう。
また、自己PRといった長い文章を入力する際は、セル内で適切に改行(Altキーを押しながらEnterキー)を行うか、「テキストを折り返して全体を表示する」設定を活用し、読みやすさを意識することが大切です。フォントの種類は、ビジネス文書として最も一般的な「明朝体」を選ぶと、フォーマルで落ち着いた印象になります。
完成したスプレッドシート書類の正しい提出方法
作成した職務経歴書をEメールなどでデータ提出する場合、スプレッドシートのファイル(.xlsxなど)のまま送るのはビジネスマナー違反です。相手のパソコンの環境によってはファイルが開けなかったり、レイアウトが大きく崩れてしまったりするリスクがあります。
このようなトラブルを避けるため、完成した書類は必ず「PDF形式」に変換してから提出してください。PDFへの変換は、「名前を付けて保存」機能や「エクスポート」機能からファイルの種類として「PDF」を選ぶだけで簡単に行えます。PDFファイルは、相手の環境に依存せず、誰が見ても同じレイアウトで表示されるため、ビジネス文書のやり取りにおける標準的な形式とされています。このひと手間が、あなたの丁寧な仕事ぶりを示すことに繋がります。