薬剤師の職務経歴書、「在職期間」の正しい書き方と基本マナー
薬剤師の皆様が転職活動を行う際、ご自身のスキルや経験を詳細にアピールするための職務経歴書。その中でも、各職歴の「在職期間」は、あなたのキャリアの変遷を客観的に示すための基礎となる情報です。この期間の書き方を正確に、かつ分かりやすく記載することが、あなたの経歴の信頼性を担保し、採用担当者に好印象を与えるための第一歩となります。この記事では、職務経歴書における在職期間の正しい書き方と、その際の注意点について詳しく解説します。
在職期間を書き始める前の基本ルール
職務経歴を書き始める前に、まずは全体の体裁を整えるための基本的なルールを確認しましょう。最も重要なのは、履歴書と職務経歴書の間で、日付の表記を「西暦」か「和暦」のどちらかに必ず統一することです。表記が混在していると、注意力散漫という印象を与えかねません。また、入社・退職の年月は、雇用保険被保険者証や年金手帳などで正確な年月日を確認し、間違いのないように記載することが、経歴の信頼性を保証する上で不可欠です。
在職期間の具体的な書き方
職務経歴書には、これまでの勤務先ごとに、いつからいつまで勤務していたのかという在籍期間を明記します。一般的には、「〇〇年〇月~〇〇年〇月」というように、入社年月から退職年月までを記します。
記入例:
2018年4月~2024年9月
株式会社〇〇メディカル
このように、期間を明確に示すことで、採用担当者はあなたがそれぞれの職場でどのくらいの期間、どのような経験を積んできたのかをスムーズに把握することができます。
現在も在職中の場合の期間の書き方
現在も勤務を続けながら転職活動を行っている場合は、退職年月を記載する代わりに、「現在に至る」と記すのが正しい書き方です。これにより、あなたが現在もその組織に在籍していることが明確に伝わります。
記入例:
2020年4月~現在に至る
医療法人△△会 △△総合病院
この記載があることで、採用担当者はあなたがキャリアのブランクなく、継続して実務に携わっていることを理解します。
退職日が決まっている場合のスマートな伝え方
すでに現在の職場に退職の意思を伝えており、最終出社日や正式な退職年月日が確定している場合は、その情報を書き添えるのが非常に親切でスマートな対応です。採用担当者は、あなたがいつから入社可能なのかを具体的に把握できるため、その後の選考プロセスを円滑に進めることができます。
書き方としては、「現在に至る」と記載した上で、その横や下の行に、「(2025年12月末 退職予定)」といった形で、括弧書きで明記するのが分かりやすく、一般的です。
短い在籍期間でも正直に記載することが重要
たとえ数ヶ月で退職した会社であっても、その職歴を意図的に省略したり、期間を偽ったりすることは「経歴詐称」にあたり、絶対にしてはいけません。すべての職歴は、公的な記録から必ず明らかになります。短い在籍期間であっても、その事実を正直に記載し、その経験から何を得て、なぜ次のステップに進みたいと考えたのかを、職務経歴書の本文や面接の場で前向きに説明することが、あなたの誠実さを示す上で何よりも重要です。