職務経歴の「空白期間」、薬剤師転職の書類選考でどう見られる？

転職活動の書類選考と「空白期間」への不安

薬剤師として転職活動を始め、履歴書や職務経歴書を作成する中で、これまでのキャリアに「空白期間」（離職期間）があることに気づき、「書類選考で不利になるのではないか」「採用担当者にどう見られるのだろうか」と不安を感じる方は少なくありません。転職活動の最初の関門である書類選考において、「空白期間」はどのように影響するのでしょうか。

書類選考で「空白期間」はどう見られるか

採用担当者が応募書類で「空白期間」を見つけた際、一般的にいくつかの点を気にします。例えば、「仕事への意欲が低下しているのではないか」「ブランクの間に薬剤師としての知識やスキルが古くなっていないか」「健康上の問題があるのではないか」「何か隠していることがあるのではないか」といった懸念です。

しかし、だからといって「空白期間」があることが、即座に不採用につながるわけではありません。重要なのは、その「期間の長さ」と「理由」、そして「その期間中に何をしていたか」です。数ヶ月程度の短い期間であったり、育児や介護、資格取得のための学習といったやむを得ない、あるいは前向きな理由があったりすれば、必ずしもマイナス評価になるとは限りません。

薬剤師の「空白期間」で考えられる理由

薬剤師の方々の「空白期間」には、様々な理由が考えられます。例えば、出産・育児やご家族の介護といった家庭の事情。ご自身の病気療養。あるいは、認定薬剤師や専門薬剤師の資格取得、大学院進学など、スキルアップのための学習期間。海外留学や語学研修。配偶者の転勤に伴う離職。そして、転職活動が長引いた結果としての空白期間などです。理由はどうあれ、正直に説明することが基本となります。

書類選考で「空白期間」を説明する際のポイント

「空白期間」について、書類選考で採用担当者の懸念を払拭するためには、以下のポイントを押さえて説明することが重要です。

まず、空白期間があるという事実を隠さずに、正直に記載することです。履歴書の職歴欄や、職務経歴書の自己PR欄などを活用し、空白期間が生じた「理由」を具体的に、かつ簡潔に説明しましょう。その際、可能な限りポジティブな表現を心がけることが大切です。（例：「自己都合退職」だけでなく、「〇〇の資格取得のため学習に専念」など）

次に、その「空白期間中に何をしていたか」を具体的に補足することも有効です。例えば、離職中も最新の医療情報に触れるために学会や研修会（オンライン含む）に参加していた、関連書籍を読んで自己学習を続けていた、あるいは語学学習やボランティア活動など、仕事に直接関係なくても、自己成長につながる活動をしていたのであれば、それを記載することで、ブランク期間を無駄に過ごしていたわけではないことを示すことができます。

そして最後に、ブランクがあることを踏まえた上で、それを補う意欲や、入社後に貢献したいという強い熱意を伝えることが重要です。「ブランク期間で培った〇〇を活かしたい」「一日も早く業務に慣れ、貢献できるよう努力します」といった前向きな姿勢を示しましょう。

「空白期間」の説明に不安がある薬剤師の方へ

とはいえ、ご自身の「空白期間」の理由や期間、そしてその間の過ごし方を、どのように表現すれば採用担当者にマイナスイメージを与えずに伝えられるのか、その具体的な書き方や伝え方に悩む方も多いでしょう。理由によっては、正直に伝えにくいと感じるケースもあるかもしれません。

転職エージェントが「空白期間」の伝え方もサポートします

もし、「空白期間」のある応募書類の作成や、面接での説明方法について不安を感じているのであれば、転職エージェントに相談してみるのも一つの有効な手段です。薬剤師専門の転職エージェントは、皆様のキャリアや状況を客観的な視点で評価し、その強みを最大限に引き出すためのサポートを行います。

キャリアアドバイザーとの面談を通じて、「空白期間」の理由や状況を丁寧にヒアリングし、応募書類でどのように説明すれば懸念を払拭し、むしろ意欲やポテンシャルとしてアピールできるか、具体的なアドバイスを提供します。履歴書や職務経歴書の添削を通じて、あなたの魅力が最大限に伝わる応募書類へとブラッシュアップします。

また、エージェントは求人票に記載されている情報だけでなく、企業が「空白期間」のある応募者をどのように見ているか、受け入れ実績があるかといった内部情報も把握している場合があります。そのため、ご自身の状況に理解のある求人を選び出すことができ、書類選考の通過率を高めることにもつながります。場合によっては、キャリアアドバイザーから企業側へ事前に事情を説明し、フォローを入れることも可能です。

諦めずに、専門家の力を借りてみませんか？

職務経歴に「空白期間」があるからといって、転職を諦める必要は全くありません。適切な説明と対策を行えば、書類選考を突破し、次のステップに進むことは十分に可能です。一人で悩み続ける前に、まずは一度、私たちキャリアの専門家にご相談ください。あなたの転職活動が成功するよう、全力でサポートさせていただきます。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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