面接での「メモ」、質問中に取っても良い？薬剤師のマナー

なぜ薬剤師の面接で「メモ」の取り方が気になるのか

薬剤師の転職活動における面接は、ご自身の経験を伝えるだけでなく、応募先の薬局や病院、企業について正確な情報を得るための重要な機会です。特に薬剤師は、患者様の安全に関わる情報を扱う職業柄、正確性や情報の整理を重視する方が多いでしょう。面接官からの説明や、質問への回答の中で、勤務条件の詳細、研修制度、入職後の具体的な業務内容など、後で正確に振り返りたい重要な情報を「メモ」に取りたいと考えるのは自然なことです。しかし、「面接中にメモを取る行為は失礼にあたらないだろうか」「どのタイミングなら許されるのか」と、マナーについて不安に感じる方も少なくありません。

面接でメモを取ることはマナー違反？

結論から申しますと、面接中にメモを取ること自体は、必ずしもマナー違反ではありません。むしろ、真剣に話を聞き、情報を正確に持ち帰ろうとする熱心な姿勢の表れとして、ポジティブに受け取られる可能性もあります。ただし、それには「取り方」と「タイミング」に関する重要な配慮が求められます。面接は、書類選考では分からない応募者の人柄やコミュニケーション能力を見る「対話」の場である、ということを忘れてはいけません。

面接官の「質問中」にメモを取るのがNGな理由

最も注意すべきなのは、面接官があなたに質問をしている最中や、あなたが質問に答えている最中にメモを取ることです。面接官が話している時に下を向いてメモを取っていると、「話を聞いていない」「傾聴力がない」といったマイナスの印象を与えてしまいます。また、あなたが回答する際にメモを見ながら話すのも、準備不足や自信のなさ、あるいは誠実さの欠如と受け取られかねません。薬剤師として求められる「患者様の話をしっかり聞く姿勢」にも疑問符がついてしまう可能性があります。

メモを取るのに適したタイミングと許可の取り方

では、どのタイミングでメモを取るのが適切なのでしょうか。最もふさわしいのは、面接官が応募先の企業（病院・薬局）や業務内容について説明してくれている時や、面接の最後にある「逆質問（応募者からの質問）」の時間です。ご自身がした質問に対して面接官が答えてくれた内容を書き留めるのは、自然な流れと言えます。

ただし、その際も無言で書き始めるのではなく、「恐れ入ります、重要なお話ですので、メモを取らせていただいてもよろしいでしょうか」と一言断りを入れるのが丁寧なマナーです。この一言があるだけで、相手への配慮を示すことができます。

どのような質問内容をメモすべきか

メモを取る際は、すべての内容を書き留めようとするのではなく、要点のみを簡潔に記すことが大切です。例えば、入職日までのスケジュール、具体的な業務内容、研修制度の詳細、配属先の体制、キャリアパスに関する情報など、後で正確に確認する必要がある情報や、複数の応募先と比較検討したい重要なポイントに絞ると良いでしょう。面接中は、あくまで面接官との対話に集中することを最優先に考えましょう。

メモを取る際の注意点（道具と動作）

メモを取る際の道具にも配慮が必要です。スマートフォンやタブレット端末をメモ代わりに使用するのは、たとえ許可を得たとしても、面接というフォーマルな場では避けるのが賢明です。シンプルなノートや手帳と、筆記用具（ボールペンなど）を事前に準備し、カバンからスムーズに取り出せるようにしておきましょう。メモを取る動作も、机の上で大きな音を立てたり、視線を落としすぎたりしないよう、面接官への配慮を忘れないことが大切です。

面接マナーの不安は転職エージェントへ

このように、面接で「メモ」を取るという一つの動作をとっても、そのタイミングや伝え方には細やかな配慮が求められます。「自分のやり方で大丈夫か不安」「他にもどんなマナーがあるか知りたい」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

もし、こうした面接での質疑応答や、メモの取り方を含めた面接マナー全般に少しでも不安を感じるようであれば、転職の専門家である転職エージェントにご相談いただくのも一つの有効な手段です。転職エージェントでは、薬剤師の転職市場に精通したコンサルタントが、応募先の詳細な情報や過去の面接傾向に基づき、想定される質問とその効果的な回答方法、そして面接全体の流れを踏まえた適切なマナーについて、具体的なアドバイスを行います。また、模擬面接を通じて、実践的な練習を行い、客観的なフィードバックを受けることも可能です。万全の準備で自信を持って面接に臨むために、ぜひ一度ご登録をご検討ください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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