2025.06.09

新卒薬剤師の月給はいくら？職場別の初任給と手取り額を徹底解説

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社会人一年目のスタートライン、新卒薬剤師の「最初のお給料」

長い学生生活と国家試験という大きな山を乗り越え、社会人として、そして医療人として第一歩を踏み出す新卒薬剤師の皆さん。期待に胸を膨らませる一方で、これから始まる社会人生活の基盤となる「初任給」がいくらくらいなのか、気になるのは当然のことです。

「職場によってお給料は違うの？」

「月給30万円って書いてあるけど、手取りはいくら？」

「二年目になったら給料は上がる？」

この記事では、そんな新卒薬剤師の皆さんが抱える、お給料に関する様々な疑問に、分かりやすく、そして詳しくお答えしていきます。

薬剤師の初任給は、他の多くの職種と比較しても高い水準にありますが、キャリアをスタートさせる職場によって大きな差があるのが実情です。

新卒の月給が最も高い傾向にあるのがドラッグストアです。これは、調剤業務に加えて、OTC医薬品のカウンセリング販売や健康相談、店舗運営に関わる業務など、幅広いスキルが求められるためです。また、土日祝日の勤務や夜間営業があることも、給与水準を押し上げる一因となっています。

最も多くの薬剤師がキャリアをスタートさせる調剤薬局は、ドラッグストアに次いで高い水準です。全国展開する大手チェーンから地域に根差した中小薬局まで様々で、薬剤師が不足している地方の薬局の方が、都市部よりも高い初任給を提示する傾向も見られます。

病院薬剤師は、チーム医療の中核を担うやりがいの大きな仕事ですが、初任給は比較的控えめです。しかし、給与以外の「臨床経験を積める」「専門性を高められる」といった大きなメリットを求めて、多くの新卒薬剤師に選ばれる人気の職場です。

企業の給与水準は非常に高いですが、新卒で入社するのは難易度が高く、採用枠も限られています。

一年目の夏のボーナスは、算定期間（前年10月～3月など）に在籍していないため、支給されないか、寸志として数万円～十数万円程度が支給されるのが一般的です。冬のボーナスから満額支給されるようになり、年収も安定してきます。

求人票に記載されている「月給30万円」という金額が、そのまま自分の銀行口座に振り込まれるわけではない、という点は新社会人が最初に理解すべき重要なポイントです。この「額面給与」から、税金や社会保険料が差し引かれたものが、実際に使える「手取り額」となります。

給与からは、主に以下のものが天引き（控除）されます。

これらを合計すると、一般的に額面給与の約15%～20%が天引きされると覚えておくと良いでしょう。

例えば、額面月給が30万円の場合、社会保険料と所得税で約5万円が引かれ、手取り額は約25万円になる、というイメージです。

社会人2年目の6月からは、新たに「住民税」の天引きが始まります。住民税は前年の所得に対して課税されるため、1年目には発生しません。これにより、「2年目になったら手取りが減った」という現象が起こることも知っておきましょう。

初任給の高さは、職場選びにおいて非常に魅力的な要素です。しかし、目先の金額だけで就職先を決めてしまうと、後々「こんなはずではなかった」と後悔する可能性があります。

教育・研修制度の充実度新卒にとって、最初の数年間でどれだけ質の高い教育を受けられるかは、その後の成長を大きく左右します。手厚い研修制度があるか、先輩がしっかりサポートしてくれる環境かは、必ず確認しましょう。
将来のキャリアパス自分がどんな薬剤師になりたいか（例：かかりつけ薬剤師、専門薬剤師、管理職、在宅医療など）を考え、その道筋が用意されているかどうかも重要です。
働きやすさ（福利厚生）年間休日数、有給休暇の取得しやすさ、残業時間、家賃補助、産休・育休制度の実績など、長く快適に働き続けるための環境が整っているかもしっかりチェックしましょう。

初任給が高くても、昇給が鈍化したり、成長できない環境だったりする可能性もあります。長期的な視点で選ぶことが重要です。