2025.06.02

DI薬剤師の仕事内容とは？医薬品情報の専門家としての役割やキャリアを解説

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医薬品に関する情報は、日々膨大な量が生み出され、更新されています。その中から正確で信頼性の高い情報を選び出し、医療従事者や患者さんに分かりやすく提供することで、安全かつ効果的な薬物療法を支える専門家が「DI（Drug Information：医薬品情報）薬剤師」です。「DI薬剤師って、具体的にどんな仕事をしているのだろう？」「薬の情報に詳しくなれると聞くけれど、どんなスキルが必要なの？」「どんな場所で活躍できるの？」といった疑問や関心をお持ちの方も多いのではないでしょうか。この記事では、DI業務に携わる薬剤師の仕事内容を中心に、その役割、求められるスキル、1日の流れ、そして働く魅力やキャリアについて詳しく解説していきます。

Contents

DI（医薬品情報）業務とは？ – その重要性と薬剤師の役割
DI薬剤師が活躍する主な職場とそれぞれの仕事内容
DI業務に求められる薬剤師のスキルと知識
DI薬剤師の1日の流れ（例：病院のDI室勤務の場合）
DI業務で薬剤師として働く魅力とやりがい
DI業務で働く薬剤師の大変さ・注意点
DI薬剤師のキャリアパスと給与の傾向
まとめ

DI（医薬品情報）業務とは？ – その重要性と薬剤師の役割

DI（医薬品情報）業務とは、医薬品に関する様々な情報を、国内外の文献、学会発表、公的機関の報告、製薬会社からの提供資料など、多岐にわたる情報源から収集し、その科学的妥当性や臨床的意義を評価し、目的に応じて整理・加工した上で、必要とする人（医師、看護師、他の薬剤師、患者さん、社内スタッフなど）に対し、的確かつ迅速に提供する一連の活動を指します。

医薬品の適正使用を推進し、薬物療法の安全性と有効性を最大限に高める上で、このDI業務は極めて重要な役割を果たします。誤った情報や古い情報に基づいて医療が行われれば、患者さんに不利益が生じる可能性があるため、DI業務には高い専門性と責任感が求められます。

薬剤師は、薬学に関する広範かつ深い知識、医薬品の特性や臨床データに対する理解、そして情報リテラシー（情報を批判的に吟味し活用する能力）を兼ね備えた「医薬品情報の専門家」として、このDI業務の中核を担っています。情報の受け手の知識レベルやニーズに合わせて、専門的な内容を分かりやすく伝えるコミュニケーション能力も不可欠です。

DI薬剤師が活躍する主な職場とそれぞれの仕事内容

DI薬剤師の活躍の場は、医療機関から企業まで多岐にわたります。それぞれの職場で、DI業務の重点や対象者が異なります。

病院・クリニックにおけるDI業務

病院やクリニックの薬剤部（科）に所属し、主に院内の医療従事者や患者さんに対して医薬品情報を提供します。

院内からの問い合わせ対応: 医師、看護師、他の薬剤師などから寄せられる、医薬品の用法・用量、副作用、相互作用（飲み合わせ）、配合変化（注射薬の混合の可否など）、妊娠・授乳中の使用、代替薬の提案、海外の医薬品情報、院内採用薬に関する質問など、日常的に発生する多種多様な問い合わせに対し、迅速かつ正確に文献的根拠に基づいて回答します。
医薬品情報の収集・評価・発信: 最新の学術論文、国内外の学会情報、厚生労働省やPMDA（医薬品医療機器総合機構）からの安全性情報や添付文書改訂情報、製薬会社からの製品情報などを継続的に収集・評価します。そして、これらの情報を整理・要約し、院内向けに「DIニュース」や「医薬品情報誌」として発行したり、院内LANやイントラネットで共有したり、勉強会や研修会で発表したりして、医療スタッフの知識向上と医薬品の適正使用を推進します。
薬事委員会・各種委員会への参画: 院内で使用する医薬品の採用や中止を決定する「薬事委員会（または薬事審議会）」の運営に関与し、新規採用候補薬の有効性・安全性・経済性に関する情報収集・評価・資料作成、既存採用薬の見直しなどを行います。また、医療安全管理委員会、感染対策委員会（ICT）、栄養サポートチーム（NST）、がん化学療法委員会といった各種委員会にも参加し、薬学的観点から専門的な情報提供や意見具申を行います。
副作用・有害事象情報の収集・評価・報告: 院内で発生した医薬品による副作用や有害事象（医療過誤を含む）の情報を収集し、その因果関係や重篤度を評価します。そして、院内で情報を共有し再発防止策を検討するとともに、規定に基づきPMDAなどへ報告します。
教育・研修: 新人薬剤師、薬学生、看護師、研修医など、院内の医療スタッフに対し、医薬品の基礎知識、安全な取り扱い、副作用対策などに関する教育・研修の企画・実施も重要な役割です。

調剤薬局におけるDI業務

地域住民の健康を支える調剤薬局においても、DI業務は日常的に行われています。

患者さんからの問い合わせ対応: 患者さんやその家族から寄せられる、処方された薬やOTC医薬品の効果、副作用、飲み合わせ、健康食品やサプリメントとの相互作用などに関する様々な相談に対応します。
地域の医療機関との連携: 処方箋の内容に疑問点があった場合の医師への疑義照会時に、代替薬の情報や副作用情報などを提供します。また、地域の医師会や薬剤師会と連携し、医薬品に関する情報交換や勉強会を行うこともあります。
薬局内スタッフへの情報提供・教育: 最新の医薬品情報、保険制度の変更点、新しいOTC医薬品の情報などを、薬局内の他の薬剤師や調剤事務スタッフと共有し、知識レベルの向上を図ります。
かかりつけ薬剤師としての情報提供: 特定の患者さんの服薬情報を一元的に把握し、継続的な薬学的管理を行う中で、患者さんの状態やニーズに合わせたきめ細やかな情報提供とフォローアップを行います。

※薬局の規模や人員体制によっては、専任のDI担当者を置くことは少なく、個々の薬剤師が日常業務の中でDI業務を兼任しているケースが一般的です。

製薬会社におけるDI業務（学術部門、メディカルインフォメーション部門など）

製薬会社では、自社製品に関する専門的かつ正確な情報を、医療従事者や患者さん、そして社内の関連部門へ提供する重要な役割を担います。

自社製品に関する問い合わせ対応: 医療従事者（医師、薬剤師、看護師など）や、時には患者さんから寄せられる、自社製品の用法・用量、有効性、安全性、副作用、相互作用、製剤特性、安定性、海外での使用状況といった、非常に専門的かつ多岐にわたる問い合わせに対し、電話、メール、ウェブサイトなどを通じて、科学的根拠に基づいて正確かつ迅速に回答します。
製品情報資材の作成・改訂・学術的レビュー: 医療従事者向けの「製品情報概要」や「インタビューフォーム」、患者さん向けの「くすりのしおり」といった公的な資材や、社内向けのQ&A集、学術文献リスト、製品説明スライドなどの企画・作成・改訂を行います。これらの資材が、科学的に正確で、かつ関連法規（薬機法、広告規制など）を遵守しているかを学術的な観点からレビューすることも重要な業務です。
MR（医薬情報担当者）・MSL（メディカルサイエンスリエゾン）への学術サポート: 自社の営業担当者であるMRや、高度な学術情報提供を行うMSLに対し、製品知識、関連する疾患領域の知識、最新の学術情報などに関する研修を実施したり、個別の問い合わせに対応したりして、彼らの活動を学術面から強力にバックアップします。
文献検索・情報評価・データベース構築: 自社製品や関連する疾患領域に関する最新の学術論文、国内外の学会発表、公的機関の報告書などを継続的に収集・評価し、その情報を社内のデータベースに蓄積・整理し、必要な時にすぐに活用できるようにします。
副作用情報の収集・伝達: 医療現場や文献から得られた自社製品の副作用情報を、社内の安全性情報管理部門（ファーマコビジランス部門）へ迅速かつ正確に伝達し、連携して対応します。

医薬品卸売販売業におけるDI業務

医薬品卸売販売業（医薬品卸）においても、取り扱う多種多様な医薬品に関する情報提供が重要な業務となります。

医療機関・薬局からの問い合わせ対応: 取引先である病院、診療所、調剤薬局の医師や薬剤師などから寄せられる、様々なメーカーの医薬品に関する幅広い問い合わせに対応します。
MS（マーケティング・スペシャリスト：営業担当者）への情報提供・教育: 自社の営業担当者であるMSが、医療機関や薬局に対して正確な医薬品情報を提供できるよう、製品知識、関連法規、医療制度の変更点などに関する研修を実施したり、日々の問い合わせに対応したりします。
DIニュースの発行: 地域の医療従事者向けに、新薬情報、副作用情報、供給状況の変更、薬価改定といった、医薬品に関する最新情報や注意喚起などをまとめた情報誌（DIニュース、DIレターなど）を定期的に発行し、情報提供を行います。

DIセンター・行政機関など

上記以外にも、独立した医薬品情報センター（大学附属病院や薬剤師会が運営するものなど）や、厚生労働省、PMDAといった行政機関・公的機関で、医薬品情報の収集・評価・提供、医薬品の安全対策、国民への啓発活動といった業務に、薬剤師が専門家として従事することもあります。

DI業務に求められる薬剤師のスキルと知識

DI業務を的確に遂行するためには、薬剤師としての基本的な知識に加え、以下のような専門的なスキルと深い知識が求められます。

薬学に関する広範かつ深い専門知識: 薬理学（薬の作用メカニズム）、薬剤学（薬の形や性質）、薬物動態学（薬の体内での動き）、病態生理学、製剤学、生物統計学、医薬品化学、衛生化学など、医薬品に関するあらゆる分野の深い知識。
医薬品情報源の探索・評価・活用能力: 国内外の主要な医学・薬学データベース（PubMed、医中誌Web、今日の臨床サポート、各種添付文書データベースなど）、学術雑誌、公的機関の報告書（PMDAのウェブサイトなど）、製薬企業の製品情報といった多様な情報源を効率的に検索し、得られた情報の信頼性、科学的妥当性、臨床的意義を批判的に評価し、目的に応じて適切に活用する能力。
高い情報リテラシー: 情報が氾濫する現代において、玉石混交の情報の中から、本当に信頼できる情報を見抜き、その情報を客観的に評価し、誤った情報や偏った情報に惑わされない能力。
卓越したコミュニケーション能力: 問い合わせ者の質問の意図や背景を正確に理解し、相手の知識レベルや状況に合わせて、専門的な内容を分かりやすく、かつ論理的に説明する高いコミュニケーション能力。電話対応、メール作成、対面での説明など、様々な場面での対応力が求められます。
正確かつ簡潔な文書作成能力: 問い合わせへの回答書、DIニュースの記事、製品情報概要、Q&A集、研修資料など、様々な種類の文書を、正確な情報に基づいて、論理的かつ簡潔に、そして対象読者に合わせて分かりやすく作成する能力。
論理的思考力・分析力・問題解決能力: 複雑な問い合わせや、矛盾する情報に直面した際に、論理的に思考し、情報を多角的に分析し、本質的な問題点を見抜き、科学的根拠に基づいて最適な回答や解決策を導き出す能力。
高度な語学力（特に英語）: 最新の医学・薬学情報の多くは英語の学術論文や国際学会で発表されるため、英語の文献を正確に読解する能力は必須です。また、外資系企業や国際的な業務に携わる場合は、英語でのコミュニケーション能力（会話、メール作成、資料作成など）も求められます。
高い倫理観と強い責任感: 提供する医薬品情報が、患者さんの治療方針や健康に直接的な影響を与える可能性があるため、常に高い倫理観を持ち、科学的根拠に基づいて正確な情報を提供し、その内容に責任を持つという強い自覚。
ITスキル: 各種データベースの検索技術、文献管理ソフトの活用、情報管理システムの操作、プレゼンテーション資料作成ソフト（PowerPointなど）や表計算ソフト（Excelなど）の活用といった、業務を効率的に進めるためのITスキル。

DI薬剤師の1日の流れ（例：病院のDI室勤務の場合）

DI薬剤師の1日の流れは、勤務する場所（病院、薬局、企業など）や、その日の問い合わせ件数、会議や研修の予定などによって大きく変動します。ここでは、病院のDI室に勤務する薬剤師の一般的な1日を例としてご紹介します。

午前（出勤・情報収集～午前業務）:
- 出勤後、メールチェック、院内システムからの連絡事項確認。厚生労働省やPMDA、主要な医学・薬学雑誌のウェブサイトなどから、最新の医薬品情報（緊急安全性情報、添付文書改訂、新薬承認情報など）を収集・確認。
- 午前中に予定されている医師や看護師からの医薬品に関する問い合わせ（電話、メール、直接訪問など）に対応。関連文献を迅速に検索・評価し、回答を作成・提供。
- 定期的に発行する院内向け「DIニュース」の原稿作成や編集作業。
- 近日中に開催予定の薬事委員会や医療安全管理委員会のための資料準備。
昼休憩
午後（問い合わせ対応～情報発信・教育など）:
- 引き続き、医療スタッフからの問い合わせに対応。時には、緊急性の高い問い合わせ（例：中毒情報、特殊な薬剤の投与方法など）に迅速に対応することも。
- 製薬企業のMR（医薬情報担当者）との面談を設定し、新薬の情報や既存薬に関する追加情報を収集・質疑応答。
- 副作用情報や医薬品に関連するインシデント情報を院内で収集・評価し、データベースへ入力、必要に応じてPMDAへ報告する準備。
- 新人薬剤師や看護師向けの院内勉強会の講師を務めるための資料作成やリハーサル。
- 採用医薬品リストの更新作業や、院内フォーミュラリー（医薬品集）の改訂作業。
終業準備:
- その日の業務記録（問い合わせ対応記録、情報収集記録など）の整理、翌日の業務計画の確認、継続中の案件の進捗管理などを行い、退勤します。

DI業務で薬剤師として働く魅力とやりがい

DI業務は、専門性が高く、常に新しい知識が求められる仕事ですが、他では得られない多くの魅力と大きなやりがいがあります。

医薬品情報の専門家としての貢献: 薬剤師としての深い知識と情報収集・評価スキルを最大限に活かし、医療の質の向上と医療安全の確保に直接的に貢献できます。
常に最新の医学・薬学知識に触れられる: 日々進歩する医療・薬学の世界で、常に最新の学術情報や治療トレンドに触れ、自身の専門性を深め続けることができます。知的好奇心が満たされる環境です。
医療従事者や患者さんからの信頼と感謝: 提供した正確な情報が、医師の診断や治療方針の決定に役立ったり、看護師の安全な薬剤投与に繋がったり、あるいは患者さんの不安解消や適切な薬物療法に貢献したりした際に、大きな達成感と感謝の言葉を得られます。
論理的思考力・分析力・コミュニケーション能力の向上: 複雑な情報を整理・分析し、それを相手に分かりやすく伝えるというプロセスを通じて、論理的思考力や問題解決能力、そして高度なコミュニケーション能力が磨かれます。
幅広い疾患領域・医薬品への知識習得: 特定の分野に偏らず、様々な疾患領域や多種多様な医薬品に関する情報に触れる機会が多いため、薬剤師としての総合的な知識ベースを広げることができます。
医療の根幹を支える役割: 直接的に患者さんと接する機会は、臨床現場の薬剤師と比較して少ないかもしれませんが、提供した医薬品情報が、間接的に多くの患者さんの適切な治療や安全な薬物療法に繋がっているという、医療の根幹を支える重要な役割を実感できます。

DI業務で働く薬剤師の大変さ・注意点

魅力的な側面がある一方で、DI業務には以下のような大変さや注意点も理解しておく必要があります。

膨大な情報の処理と迅速性・正確性の要求: 日々更新される膨大な量の医薬品情報を、限られた時間の中で迅速かつ正確に収集・評価・整理し、的確に提供し続けなければなりません。高い集中力と情報処理能力が求められます。
難しい問い合わせや緊急対応へのプレッシャー: 時には、非常に専門的で回答に窮するような難しい問い合わせや、患者さんの生命に関わる可能性のある緊急性の高い情報提供を求められることもあり、大きなプレッシャーを感じることがあります。
継続的な自己学習の必要性: 最新の情報を常にキャッチアップし、自身の知識をアップデートし続けるための継続的な努力が不可欠です。業務時間外の自己学習も必要となることが多いでしょう。
デスクワーク中心の業務: 文献検索、資料作成、問い合わせ対応（電話・メール）、データベース入力といったデスクワークが中心となることが多いため、臨床現場での直接的な患者ケアや手技的な業務に強いやりがいを感じる方にとっては、働き方の転換が必要となる場合があります。
情報源の信頼性評価の難しさ: インターネット上には様々な情報が溢れていますが、その中から科学的根拠に基づいた信頼性の高い情報源を見極め、誤った情報や偏った情報を提供しないよう、細心の注意を払う必要があります。
勤務時間の変動: 病院や製薬会社などでは、緊急の問い合わせ対応や、プロジェクトの締め切り、あるいはMR向けの研修準備などで、勤務時間が不規則になったり、残業が発生したりすることもあります。

DI薬剤師のキャリアパスと給与の傾向

DI業務で専門性を高めた薬剤師には、多様なキャリアパスが開かれています。

キャリアパスの例:
- DI業務のスペシャリスト: 特定の疾患領域や薬効群に関する深い知識を持つDIの専門家として、その分野の第一人者を目指す。
- DI室長・部門長・管理職: 病院や企業のDI部門の責任者として、部門全体の運営管理、スタッフ育成、情報戦略の立案などを担う。
- 学術部門の管理職（製薬会社など）: DI業務で培った知識や経験を活かし、製品の学術戦略やメディカルアフェアーズ全体のマネジメントに関与する。
- MR・MSLへの転身（製薬会社）: DI業務で得た深い製品知識やコミュニケーション能力を活かして、医療従事者への情報提供の最前線で活躍する。
- 教育・研修担当: 薬剤師や他の医療スタッフ向けの教育プログラムの企画・実施、大学や専門学校での講師など、教育分野でのキャリア。
- 薬事・安全性情報部門への異動: 医薬品情報に関する深い知識を活かして、薬事申請やファーマコビジランスといった関連部門へキャリアチェンジする。
- 医療系IT企業やコンサルティングファーム: 医薬品情報データベースの開発や、医療情報システムのコンサルティングといった分野で活躍する。
給与の一般的な傾向:
- DI業務は専門性が高く評価されるため、一般的に、調剤薬局の薬剤師や病院の一般病棟薬剤師と比較して、同等以上の給与水準となることが多いと言われています。
- 特に、製薬会社のDI・学術部門や、大規模病院のDI室の責任者クラスでは、高い給与水準が期待できる場合があります。
- 給与額は、勤務先（病院か企業か、国公立か私立か、大手か中小かなど）、個人の経験年数、保有する専門スキル（特に語学力や特定の専門分野の深い知識）、役職、そして企業の業績などによって大きく変動します。
- 専門性が高く、かつ代替が難しい人材として評価されれば、給与交渉においても有利に進められる可能性があります。

まとめ

DI（医薬品情報）業務に携わる薬剤師は、日々更新される膨大な医薬品情報の中から、科学的根拠に基づいた正確かつ最新の情報を的確に収集・評価・提供することで、医療従事者の適切な意思決定を支援し、患者さんの安全かつ効果的な薬物療法を支える「情報の専門家」です。その仕事内容は、高い専門知識、優れた情報リテラシー、論理的思考力、そして卓越したコミュニケーション能力が求められる、非常に知的で責任の重いものです。

臨床現場での直接的な患者ケアとは異なる側面も多いですが、提供した情報が多くの医療従事者や患者さんの役に立ち、医療の質の向上や医療安全の確保に大きく貢献できるという、計り知れないやりがいと使命感を感じられる専門職です。薬剤師としての知識を深め、情報を武器に医療に貢献したいと考える方にとって、DI薬剤師は非常に魅力的で、将来性豊かなキャリアの選択肢となるでしょう。この記事が、DI業務に携わる薬剤師の仕事内容についての理解を深める一助となれば幸いです。

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