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薬剤師の管理職の給料は?役職別の年収とキャリアアップを解説

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薬剤師としてのキャリアを積む中で、「管理職」という立場に興味を持つ方は少なくないでしょう。管理職に就くことで、給料はどの程度変わるのか、どのような役割や責任が伴うのか、そしてキャリアアップの道筋はどうなるのか。この記事では、薬剤師が関わる「管理」の仕事と、それに伴う給料や働きがいについて、一般的な情報を基に詳しく解説します。

薬剤師における「管理」とは?主な管理職の種類

薬剤師の「管理」業務は多岐にわたりますが、代表的な管理職としては以下のような役職が挙げられます。それぞれの役職で求められる役割や責任範囲、そして給与水準も異なります。

  • 管理薬剤師: 医薬品医療機器等法に基づき、薬局や医薬品販売業の店舗ごとに必置とされる責任者です。医薬品の管理や従業員の監督など、薬事に関する管理業務全般を担います。
  • 薬局長・店長: 調剤薬局やドラッグストアの店舗責任者として、店舗運営全般をマネジメントします。スタッフの採用・教育、売上管理、在庫管理、地域連携など、業務範囲は広範です。管理薬剤師を兼任することも多くあります。
  • エリアマネージャー・スーパーバイザー: 複数の薬局や店舗を統括し、各店舗の運営指導や業績管理、スタッフ育成などを行います。薬局長や店長の上位職にあたり、より広範なエリアのマネジメントを担当します。
  • 本部管理職: 企業の規模によっては、本社機能を持つ部署(学術部門、教育研修部門、人事部門、経営企画部門、DI室など)で、専門知識を活かした管理業務や企画・立案業務に従事することもあります。

管理薬剤師の給料と役割

管理薬剤師は、薬局や店舗における医薬品の適正な管理と供給体制の確保、そして従業員に対する監督・指導という重要な責務を担います。

  • 管理薬剤師の主な業務と責任:
    • 医薬品の保管・陳列・品質管理
    • 調剤過誤防止策の策定と実施
    • 従事者(他の薬剤師や登録販売者、事務員など)への教育・指導
    • 副作用情報の収集と報告
    • 行政への各種届出
  • 管理薬剤師手当の相場: 一般的に、管理薬剤師にはその責任と業務に対して「管理薬剤師手当」が支給されます。手当の額は勤務先や地域、経験によって異なりますが、月額数万円程度が目安となることが多いようです。この手当が基本給に上乗せされるため、一般の勤務薬剤師と比較して給料は高くなる傾向にあります。
  • 一般薬剤師との給料比較: 管理薬剤師手当の分だけ、一般の薬剤師よりも月収・年収ともに高くなるのが一般的です。ただし、その分、薬事に関する責任は重くなります。

薬局長・店長の給料と役割

薬局長や店長は、店舗の「経営者」としての視点も求められる役職です。管理薬剤師としての薬事面の責任に加え、店舗全体の運営と収益向上に対する責任も担います。

  • 薬局長・店長の業務内容:
    • 店舗の売上・利益目標の達成に向けた戦略立案と実行
    • スタッフの採用、育成、労務管理、シフト作成
    • 在庫の最適化、発注業務
    • 地域の医療機関や介護施設との連携強化
    • 顧客満足度向上のための施策実施
    • クレーム対応
  • 役職手当と給与水準: 薬局長・店長には、管理薬剤師手当に加えて、あるいはそれを含む形で役職手当が支給されることが一般的です。手当の額や基本給の昇給幅は、企業の規模や店舗の売上規模、個人の実績によって大きく変動します。一般的に、管理薬剤師よりもさらに高い給与水準となることが多いです。
  • 管理薬剤師との違い: 管理薬剤師が主に「薬事」に関する管理責任を負うのに対し、薬局長・店長は「店舗運営全般」に関する経営責任も負う点が大きな違いです。そのため、より幅広い知識やマネジメントスキルが求められます。

エリアマネージャーや本部管理職の給料とキャリア

エリアマネージャーや本部管理職は、さらに広範な視点でのマネジメント能力や専門性が求められるポジションです。

  • より広範なマネジメント業務と責任: エリアマネージャーは複数の店舗を統括し、各店舗の業績向上や人材育成、課題解決に取り組みます。本部管理職は、企業全体の戦略立案や特定の専門分野(学術、教育、人事など)における企画・運営を担い、企業の成長に直接的に貢献します。
  • 給与レンジの目安: これらの役職に就くと、年収はさらに上昇する傾向にあります。企業の規模、担当するエリアの広さや店舗数、役職の階層、個人の経験や実績によって給与レンジは大きく異なりますが、一般的に薬剤師の中でも高い給与水準を得られるポジションと言えるでしょう。
  • 求められるスキルと経験: 高度なコミュニケーション能力、リーダーシップ、問題解決能力、数値管理能力、戦略的思考力などが求められます。また、薬剤師としての専門知識に加え、経営やマーケティング、人事労務などに関する知識も必要となる場合があります。

薬剤師が管理職として給料を上げるために

薬剤師が管理職としてキャリアアップし、給料を上げていくためには、以下のような点が重要になります。

  • 経験を積む: まずは一般の薬剤師として調剤業務や服薬指導のスキルを磨き、その後、管理薬剤師や薬局長といったステップを踏んで経験を積むことが一般的です。
  • マネジメントスキルを磨く: スタッフ指導やチームビルディング、業務改善提案など、日々の業務の中でマネジメント意識を持って取り組むことが大切です。外部の研修やセミナーに参加するのも有効です。
  • 専門知識・資格を活かす: 認定薬剤師や専門薬剤師の資格を取得し、専門性を高めることは、自身の価値を高め、より上位の役職への道を開く可能性があります。特に専門性の高い分野での管理職(例:がん専門薬剤師が化学療法部門の管理に携わるなど)では有利に働くことがあります。
  • 実績を出す: 担当する店舗や部門の業績を向上させる、業務効率化を実現するなど、具体的な成果を出すことが評価に繋がり、昇進・昇給のチャンスを広げます。
  • 転職も視野に: 現在の勤務先でのキャリアアップに限界を感じる場合は、より上位の役職や好条件を提示している企業へ転職することも有効な手段です。

管理職を目指す上での注意点

管理職は給与アップやキャリアアップの魅力がある一方で、留意すべき点もあります。

  • 責任の増大とプレッシャー: 役職が上がるほど、負うべき責任は重くなり、目標達成や問題解決に対するプレッシャーも大きくなります。
  • 業務内容の変化: 管理業務の比重が増えるため、直接的な調剤業務や患者さんと接する時間が減る可能性があります。これまでの働き方とのギャップを感じることもあるかもしれません。
  • ワークライフバランスの変化: 会議や報告業務が増えたり、担当範囲が広がったりすることで、勤務時間が不規則になったり、長時間労働になったりする可能性も考慮が必要です。

まとめ

薬剤師が「管理」の立場に就くことは、給料アップだけでなく、自身のスキルアップやキャリアの幅を広げる大きなチャンスとなり得ます。管理薬剤師から薬局長、エリアマネージャー、そして本部管理職へとステップアップしていく中で、求められる役割や責任は大きくなりますが、その分、薬剤師としての専門性を活かしながら組織や地域医療に貢献できるやりがいも深まります。

管理職を目指す方は、自身のキャリアプランを明確にし、必要なスキルや経験を着実に積み重ねていくことが大切です。また、給与だけでなく、業務内容や責任範囲、ワークライフバランスなども総合的に考慮し、自分に合ったキャリアを選択しましょう。

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