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薬剤師のボーナスはいくら?年収との関係や職場別の違いを解説

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薬剤師のキャリアを考える上で、「年収」は非常に重要な関心事の一つです。そして、年収を構成する大きな要素として「ボーナス(賞与)」が挙げられます。毎月の給与とは別に支給されるボーナスは、薬剤師の生活設計やモチベーションにも影響を与えることでしょう。

この記事では、薬剤師のボーナスについて、その平均的な水準や年収に占める割合、支給に影響を与える要因、そして勤務する職場によってどのような違いがあるのかなどを詳しく解説していきます。

薬剤師のボーナスとは?

ボーナス(賞与)とは、一般的に毎月決まって支払われる給与とは別に、企業の業績や個人の成果などに応じて従業員に支給される一時金のことを指します。薬剤師においても、このボーナスは年収を構成する重要な要素の一つとなっています。

支給回数については、多くの職場で夏(6月~7月頃)と冬(12月頃)の年2回支給されるのが一般的ですが、企業によっては年1回や年3回以上、あるいは業績に応じて別途「決算賞与」が支給されるケースもあります。また、年俸制を採用している職場では、ボーナス分があらかじめ年俸に含まれており、別途の支給がない場合もあります。

薬剤師のボーナスの平均額と年収に占める割合

薬剤師のボーナスの平均的な支給額は、一概に「いくら」と断言することは難しいのが実情です。なぜなら、後述するように勤務先の種類や規模、個人の経験や役職、業績評価など、様々な要因によって大きく変動するからです。

一般的には、月給の〇か月分といった形で表現されることが多く、例えば「年間で基本給の3~4か月分」といった水準が一つの目安とされることもありますが、これはあくまで平均的な話です。年収全体に占めるボーナスの割合も、この支給月数や基本給の水準によって変わってきます。

重要なのは、これらの数値はあくまで平均的な傾向であり、個々の薬剤師の状況や勤務先の給与体系によってボーナス額は大きく異なるということを理解しておくことです。

薬剤師のボーナスに影響を与える主な要因

薬剤師のボーナス額が変動する背景には、以下のような要因が複雑に関わっています。

  • 勤務先の種類と経営状況:
    • 病院: 国立病院、公立病院、私立病院(大学病院、一般病院など)といった設立母体や病院の規模、そして何よりもその病院の経営状況がボーナス支給の有無や額に大きく影響します。
    • 調剤薬局: 大手チェーン薬局か、地域密着型の中小規模の薬局か、個人の薬局かによって給与体系やボーナス制度は異なります。薬局の収益性がボーナスに直結することが多いです。
    • ドラッグストア: 近年、調剤併設型のドラッグストアが増えていますが、その企業の業績や店舗の収益、個人の販売実績などがボーナスに反映されることがあります。
    • 製薬会社などの企業: MR(医薬情報担当者)、研究開発職、学術部門などで働く薬剤師の場合、企業の業績や個人の成果がボーナスに大きく反映される傾向があり、比較的高額になることもあります。
  • 雇用形態: 正社員として雇用されている場合は、企業の規定に基づきボーナスが支給されるのが一般的です。契約社員の場合は契約内容によって異なり、パート・アルバイトの場合はボーナスが支給されないか、支給されても「寸志」程度の少額であることが多いですが、中にはパートでも貢献度に応じて一定額を支給する職場もあります。
  • 個人の業績・評価: 多くの企業や医療機関では、個人の勤務態度や業務遂行能力、目標達成度などを評価する査定制度が導入されており、その評価結果がボーナス額に反映されます。
  • 勤続年数・役職: 一般的に、勤続年数が長くなるほど、また管理薬剤師や薬局長、部長といった役職が上がるほど、基本給の上昇とともにボーナス額も増える傾向にあります。
  • 地域差: 勤務する地域の経済状況や薬剤師の需給バランスなどによって、給与水準と共にボーナス水準にも差が出ることがあります。

職場別に見る薬剤師のボーナスの特徴

薬剤師が働く職場によって、ボーナスの支給傾向には特徴が見られます。

病院薬剤師

  • 国立・公立病院: 国家公務員や地方公務員の給与規定に準じて支給されることが多く、一般的に「期末・勤勉手当」として年間で基本給の約4~4.5か月分といった比較的安定したボーナスが期待できます。ただし、俸給表や評価制度に基づきます。
  • 民間病院: 病院の経営状況に大きく左右されます。業績が良い場合は公的病院よりも高いボーナスが支給される可能性もありますが、逆に経営が厳しい場合はボーナスが減額されたり、支給が見送られたりするリスクもあります。

調剤薬局薬剤師

  • 大手チェーン薬局: 比較的安定したボーナス制度を持っている場合が多く、年間で基本給の3~4か月分程度が目安となることがあります。企業の業績や店舗の成績、個人の評価によって変動する成果主義的な要素を取り入れているところもあります。
  • 中小・個人薬局: 経営者の考え方や薬局の収益状況によってボーナス額は大きく異なります。定期的なボーナスがない代わりに月給を高めに設定している場合や、逆に利益が出た場合に決算賞与として手厚く還元する方針の薬局もあります。

ドラッグストア薬剤師

調剤業務だけでなく、OTC販売や店舗運営にも関わるため、企業の業績や店舗の売上目標達成度、個人の販売実績などがボーナスに反映されることが多いようです。調剤薬局と比較して、基本給やボーナスを含めた年収が高めになる傾向が見られることもあります。

製薬会社などの企業薬剤師

MR、研究開発、学術、品質管理などの職種では、企業の業績や個人の成果がボーナスに大きく反映されるのが特徴です。一般的に他の薬剤師の職場と比較してボーナス額は高い傾向にあり、年収に占めるボーナスの割合も大きくなることがあります。年俸制を採用し、ボーナスが年収に組み込まれている企業も少なくありません。

ボーナスを含めた年収交渉のポイント(転職時など)

転職などで新しい職場を探す際には、ボーナスに関する情報をしっかりと確認することが大切です。

  • 求人票の記載内容の確認: 「賞与あり」「賞与 年2回」「賞与 〇か月分(前年度実績)」といった記載を確認しましょう。「〇か月分」とある場合は、何に対する〇か月分なのか(基本給か、月給総額かなど)も可能であれば確認すると良いでしょう。
  • 前年度実績の重要性: 「前年度実績」はあくまで過去の実績であり、今後の支給を保証するものではありませんが、一つの目安にはなります。面接時などに、近年の支給状況について尋ねてみるのも良いかもしれません。
  • 総年収で比較検討する: 月給が高くてもボーナスが少ない(または無い)場合や、逆に月給はそこそこでもボーナスが手厚い場合があります。目先の月給だけでなく、ボーナスを含めた年間での総収入(理論年収)で比較検討することが重要です。

まとめ

薬剤師のボーナスは、年収を構成する上で無視できない重要な要素です。その支給額や回数、算出方法は、勤務先の種類や規模、経営状況、さらには個人の経験やスキル、役職、雇用形態などによって大きく異なります。

これから就職や転職を考えている方は、求人情報や面接の機会を通じて、ボーナス制度や過去の支給実績についてしっかりと情報収集することをおすすめします。ご自身のキャリアプランやライフプランを考える上で、ボーナスに関する理解を深めておくことは、より納得のいく職場選びに繋がるでしょう。

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