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病院の薬剤師採用で不採用に…考えられる理由と次へ進むための対策

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病院薬剤師を目指し、準備を重ねて臨んだ採用試験。それなのに、届いたのは不採用の通知…。「自分の何がいけなかったのだろう」「もう病院で働くのは無理かもしれない」と、自信をなくし、深く落ち込んでしまうのは当然のことです。

しかし、その不採用通知は、あなたの薬剤師としての価値や、これまでの努力を否定するものでは決してありません。

この記事では、病院の採用試験で不採用になってしまう場合に考えられる主な理由を客観的に振り返り、その経験をバネにして、次の一歩を力強く踏み出すための具体的な対策や考え方をご紹介します。

なぜ不採用に?考えられる主な理由

不採用の理由は一つとは限りません。複数の要因が重なっていることも多いものです。まずは、冷静に自分の状況と照らし合わせながら、考えられる理由を整理してみましょう。

1. 準備や研究の不足

情熱はあっても、それが相手に伝わるだけの準備ができていなかった可能性があります。

  • 病院研究の浅さ: 「なぜ、他の病院ではなく『この病院』で働きたいのか?」という問いに、説得力のある答えができなかった。その病院の理念や特色、地域での役割(急性期、がん治療、地域包括ケアなど)を深く理解し、自分のやりたいことと結びつけて話せなかった。
  • 面接対策の不足: 想定問答集の答えを丸暗記したような話し方になり、自分の言葉で熱意を伝えられなかった。面接官との自然なコミュニケーションが取れなかった。「何か質問はありますか?」という逆質問で、意欲を示すような質問ができなかった。

2. 求める人物像とのミスマッチ

あなたが素晴らしい能力を持っていても、病院側がその時に求めている人物像と合致しないと、採用に繋がりにくいことがあります。

  • スキルの不一致: 例えば、病院がチーム医療で積極的に発言できるコミュニケーション能力を重視しているのに、研究や知識面ばかりをアピールしてしまった。
  • キャリアプランのズレ: 「将来は在宅医療に関わりたい」という応募者に対し、病院側は「まずは急性期の病棟業務に専念してほしい」と考えているなど、双方の描くキャリアプランに隔たりがあった。

3. コミュニケーション面の課題

面接は、知識やスキルだけでなく、人柄やコミュニケーション能力を評価する場でもあります。

  • 第一印象: 清潔感のある身だしなみや、明るい表情、はきはきとした話し方ができていたか。
  • 会話のキャッチボール: 面接官の質問の意図を正確に汲み取り、簡潔に分かりやすく答えられたか。自分の話したいことばかり一方的に話してしまわなかったか。

4. そもそも「狭き門」であるという事実

特に新卒採用の場合、人気のある都市部の大学病院や市中病院では、数名の採用枠に対して数十人、時には百人以上の応募があることも珍しくありません。この場合、能力や人柄に優劣がなくとも、わずかな差や「縁」で結果が決まってしまうことがあります。不採用になったからといって、あなたが他の応募者より劣っていたとは限らないのです。

不採用を乗り越え、次に活かすための具体的なアクション

大切なのは、今回の結果をバネにして次へ進むことです。以下のステップで、次の挑戦に備えましょう。

  • 選考の振り返り(客観的に): 今回の面接で、もっと上手く答えられた質問はなかったか、少し冷静に思い出してみましょう。可能であれば、大学のキャリアセンターの職員や、信頼できる友人、転職エージェントなどに面接の状況を話し、客観的な意見をもらうのが非常に有効です。
  • 自己分析をもう一度: 「なぜ自分は病院薬剤師になりたいのか」「薬剤師として、どんな形で患者さんや社会に貢献したいのか」という原点を、もう一度自分の言葉で掘り下げてみましょう。それが明確になれば、志望動機にも深みが出ます。
  • 視野を広げて情報収集: 今回受けた病院以外にも、素晴らしい病院はたくさんあります。少しエリアを広げたり、病院の規模や種類(急性期、回復期、精神科など)を変えてみたりすると、自分に合った職場が見つかるかもしれません。積極的に病院見学に参加し、現場の雰囲気を感じることが大切です。

病院以外の道も、あなたの未来に繋がっている

もし、病院の採用がうまくいかなくても、あなたの薬剤師としてのキャリアが終わるわけではありません。一度、視野を広げてみることも有効な選択肢です。

  • 在宅医療に注力する調剤薬局: 病院と密に連携し、退院後の患者さんの生活を支える在宅医療は、非常にやりがいのある仕事です。医師や看護師、ケアマネージャーとの多職種連携も経験でき、その経験は将来病院へ再挑戦する際にも大きな強みになります。
  • 一度、薬局で経験を積むキャリアプラン: まずは調剤薬局で様々な処方箋に触れ、コミュニケーション能力を磨いてから、数年後に中途採用で病院薬剤師を目指すという道もあります。中途採用では、即戦力としての臨床経験が評価されるため、新卒時とは違った形でアピールが可能です。

大切なのは「どう貢献したいか」という想い

不採用という結果は、あなたの人格や能力が否定されたわけでは決してありません。ただ、その病院とは「ご縁がなかった」だけかもしれないのです。

最も大切なのは、「薬剤師として、人々の健康のためにどのように貢献したいか」という、あなたの純粋な想いです。病院はその舞台の一つに過ぎません。あなたのその想いを実現できる場所は、必ず他にもあります。

今回の経験は、あなたをさらに成長させるための貴重な糧となります。自信を失わず、前を向いて、次の挑戦へと進んでいってください。

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