病院薬剤師でも「夜勤なし」は実現可能、働き方と求人の探し方
病院薬剤師としてのキャリアに魅力を感じながらも、「夜勤や不規則な勤務が、自分の生活スタイルや健康と両立できるだろうか」という懸念から、一歩を踏み出せないでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。専門性を高めたい、しかし規則正しい生活も大切にしたい。その二つの願いは、決して両立不可能なものではありません。ここでは、「夜勤なし」で働ける病院薬剤師の働き方と、そうした求人を見つけ出すための方法について解説します。
「夜勤なし」が可能な病院の種類と特徴
薬剤師の夜間勤務は、主に救急医療を担う急性期の病院で求められます。したがって、「夜勤なし」の働き方を実現するための鍵は、病院の機能や役割に着目することです。例えば、病状が安定した患者さまが中心となる回復期リハビリテーション病院や療養型の病院では、薬剤師が24時間常駐する必要性が低く、日勤のみの勤務体制が一般的です。同様に、精神科病院や、外来診療が中心の有床クリニックなども、「夜勤なし」の求人が見つかりやすい職場と言えます。
大規模病院の中にもある日勤のみの働き方
「夜勤なし」の選択肢は、中小規模の病院やクリニックに限られるわけではありません。大規模な急性期病院の中にも、日勤のみで働けるポジションは存在します。代表的なのは、院外処方箋の応需や外来患者さまへの服薬指導を専門に行う外来部門の薬剤師です。外来の診療時間に合わせて勤務するため、夜勤が発生することはありません。また、病院内で治験をサポートする臨床研究コーディネーター(CRC)といった職務も、一般的に日中の勤務となります。
夜勤がない働き方の利点と留意点
夜勤がない働き方の最大の利点は、規則正しい生活リズムを維持できることです。これにより、心身の健康を保ちやすく、ご家族との時間やプライベートの予定も立てやすくなるなど、ワークライフバランスの向上が期待できます。一方で、留意すべき点もあります。夜勤手当が支給されないため、夜勤がある同僚と比べて総収入が低くなる可能性があることや、夜間の緊急対応といった、特殊な状況下での臨床経験を積む機会が限られることなどが挙げられます。
希望の働き方を実現するための確認事項
求人票に「夜勤なし」と記載があっても、安心はできません。夜間の呼び出しに対応する「待機」や「オンコール」といった勤務形態が、別途定められている可能性があるからです。応募や面接の段階で、夜間の呼び出しの有無やその頻度、手当の条件など、勤務の実態について具体的に確認しておくことが、入職後のミスマッチを防ぐ上で非常に重要です。
希少な求人を見つけ出すための専門家の活用
「夜勤なし」を希望する薬剤師は多く、そうした条件の良い求人は、一般に公開されるとすぐに応募が殺到したり、非公開で募集されたりすることも少なくありません。個人で理想の求人を見つけ出すのは、容易ではないのが実情です。薬剤師専門の転職エージェントは、こうした希少な非公開求人を多数保有しているほか、各病院の勤務体制の実情に関する詳細な情報を持っています。専門のキャリアアドバイザーに相談することで、あなたの希望する働き方を実現できる職場との出会いの可能性が、大きく広がるでしょう。