薬剤師の面接、入室後の立ち位置はどこが正解？基本マナーと振る舞い

第一印象を決める入室時の振る舞い

転職面接は、席に着き、質疑応答が始まってからスタートするのではありません。面接会場のドアをノックする瞬間から、あなたの振る舞いは面接官によって見られています。特に入室してから着席するまでの一連の動作や立ち位置は、あなたの社会人としての基本姿勢や人柄を雄弁に物語ります。患者様に安心感を与える落ち着いた所作が求められる薬剤師だからこそ、丁寧で美しい立ち居振るる舞いを身につけておくことが大切です。

入室から挨拶までの流れと立ち位置

まず、面接室に入室する際の一連の流れを確認しましょう。ドアを3回ノックし、室内から「どうぞ」という声が聞こえたら、「失礼いたします」と挨拶して入室します。ドアを閉める際は、面接官に完全に背中を向けてしまわぬよう、体を少し斜めにしながら、両手で静かに閉めます。そして、ドアの前で改めて面接官の方へ向き直り、「〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします」と、はっきりと名乗ってから一礼します。その後、用意されている椅子の横まで進みましょう。

椅子の横での正しい立ち位置

応募者用の椅子の横まで進んだら、すぐに着席するのではなく、まずは正しい位置に立ちます。ビジネスマナーの基本として、椅子の左側に立つのが一般的とされています。これは、出入り口に近い方が下座にあたるという考え方に基づいています。ただし、面接室のレイアウトによっては、右側に立つ方が自然な場合もありますので、状況に応じて臨機応変に対応しましょう。最も重要なのは、立つ位置そのものよりも、背筋を伸ばして胸を張り、自信のある落ち着いた姿勢で立つことです。

着席のタイミング

椅子の横に立ったら、面接官からの指示があるまで、着席せずに待ちます。面接官から「どうぞ、お掛けください」と着席を促されたら、「失礼いたします」と一言述べてから、深く腰掛けすぎないように注意して静かに座ります。手に持っている鞄は、ご自身が立っていた側の椅子の脚元に、倒れないようにきちんと置きましょう。

薬剤師として見られる「落ち着き」と「丁寧さ」

薬剤師の日常業務には、一包のミスも許されない正確性が求められる調剤業務や、患者様の不安に寄り添う丁寧な服薬指導など、落ち着いた対応が不可欠な場面が数多くあります。入室から着席までの一連の滑らかで丁寧な所作は、あなたがそうした薬剤師としての適性を十分に備えていることを、言葉を発する前に証明してくれます。慌てず、一つひとつの動作を大切にすることが、面接官に信頼感を与えるのです。

立ち居振る舞いの不安は実践練習で解消

これらのマナーは、頭で理解しているだけでは、本番の緊張の中で自然に行うことは難しいものです。立ち居振る舞いは、実際に体を動かして練習を重ねることで、初めてご自身のものとなります。薬剤師専門の転職エージェントでは、こうした面接の基本動作についても、模擬面接を通じて実践的なトレーニングを行っています。専門のキャリアアドバイザーが面接官役となり、入室から退室までの一連の流れを客観的にチェックし、改善点を的確にアドバイスします。

まとめ

面接における立ち位置や一連の振る舞いは、あなたの社会人としての品格と、仕事に対する真摯な姿勢を示す鏡のようなものです。基本的なマナーを身につけ、練習を重ねることで、当日は余計な心配をせずに自信を持って面接に臨むことができます。丁寧で落ち着いた所作は、薬剤師としてのあなたの信頼性を高める、強力な自己PRとなるでしょう。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
好きなアニメは、薬屋のひとりごと。
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