薬剤師の履歴書、名前の正しい書き方と基本マナー
薬剤師の転職活動において、履歴書は採用担当者が最初に目にする、あなた自身の「顔」となる重要な書類です。その中でも、一番最初に目に入る「名前」の欄は、あなたの第一印象を決定づける、極めて重要な項目と言えるでしょう。この欄が丁寧に、かつ正確に書かれているかどうかで、あなたの社会人としての常識や、仕事に対する真摯な姿勢が伝わります。この記事では、採用担当者に好印象を与える、履歴書の名前欄の正しい書き方と基本マナーを詳しく解説します。
戸籍上の氏名を正確に記載する
名前を記入する際の最も基本的なルールは、必ず「戸籍上の氏名」を正確に記載することです。結婚などで姓が変わった場合でも、通称や旧姓ではなく、現在の戸籍に登録されている正式な氏名を記入してください。
姓と名の間には、読みやすさを考慮してスペースを一つ空けるのが一般的です。例えば「薬剤師 太郎」のように、姓と名がはっきりと区別できるように配慮しましょう。文字の大きさは、他の項目よりも少し大きめに、全体のバランスを見ながら調整すると、氏名が際立ち、見栄えの良い履歴書になります。
ふりがなの正しい書き方:「ふりがな」と「フリガナ」の違い
氏名の上部には、ふりがなを記入する欄が設けられています。ここでの注意点は、欄の表記が「ふりがな」となっているか、「フリガナ」となっているかを確認することです。
もし「ふりがな」と、ひらがなで表記されていれば、ふりがなも「やくざいし たろう」のように、ひらがなで記載します。一方で、「フリガナ」とカタカナで表記されていれば、「ヤクザイシ タロウ」のように、カタカナで記載するのが正しいマナーです。この細やかな対応が、あなたの注意力や丁寧さを示すことに繋がります。ふりがなも、姓と名の間にはスペースを空け、氏名の漢字の真上に対応するように記載しましょう。
手書きの場合の丁寧な書き方のコツ
手書きで履歴書を作成する場合は、黒色のボールペン(油性またはゲルインク)を使用し、一文字一文字、心を込めて丁寧に書くことを心がけましょう。字の上手い下手は重要ではありません。大切なのは、誰が読んでも正確に判読できる、丁寧な「楷書」で書かれているかという点です。
もし書き間違えてしまった場合は、修正テープや二重線で訂正するのではなく、必ず新しい用紙に一から書き直してください。この手間を惜しまない姿勢こそが、あなたの誠実さを伝える上で何よりも重要です。
パソコンで作成する場合のフォントとサイズの注意点
近年主流となっているパソコンで履歴書を作成する場合、フォントはビジネス文書として最も一般的な「明朝体」を選ぶと、フォーマルで落ち着いた印象になります。文字サイズは、氏名欄以外の本文が10.5から11ポイント程度であるのに対し、氏名はそれよりも少し大きい14から18ポイント程度に設定すると、全体のバランスが良く、見やすい履歴書に仕上がります。
名前の欄は、履歴書全体の印象を左右する、まさに「看板」です。薬剤師という職業に求められる正確性と丁寧さを示すためにも、細心の注意を払って作成しましょう。